入社1ヶ月で「明日から来なくていい」と“即日解雇”されました…月給20万円ですが、2月の給料は「20万円」もらえますよね? 試用期間中は“解雇予告手当”の対象になるか解説
今回の記事は、即日解雇に必要な法的条件や、誤解されがちな試用期間中の取り扱いについて解説します。本記事を読めば、自分が受け取るべき手当の有無や、金額の目安が明確になるはずです。
FP1級、CFP、DCプランナー2級
即日解雇に必要な2つの条件
労働基準法第20条では、使用者が労働者を解雇しようとする場合、少なくとも30日前に予告しなければならないと定めています。
しかし、30日前の予告を行わずに即日解雇する場合は、30日分以上の平均賃金を「解雇予告手当」として支払えば適法となります。つまり、会社は「解雇までの期間を確保する」か「解雇予告手当を支払うか」のどちらかの条件を満たさなければなりません。
また、意外と知られていないのが「予告期間と手当を組み合わせる」パターンです。解雇しようとする日までに30日以上の余裕がない場合は、解雇の予告をしたうえで、30日に不足する日数分の解雇予告手当を支払う必要があります。例えば、解雇日の10日前に予告された場合、会社は残り20日分の平均賃金を支払わなければなりません。
ただし、労働者が横領や傷害などの重大な規律違反を犯した場合など、労働基準監督署の認定を受けたケースは例外です。このような「労働者の責に帰すべき事由」がある場合は、手当なしでの即日解雇が認められる可能性もあります。まずは解雇理由が正当なものか、会社側の都合によるものかを確認しましょう。
試用期間中であっても条件を満たせば解雇予告手当を受け取れる
「試用期間中は本採用前だから、解雇されても手当はもらえない」と思い込んでいる人が多く見受けられます。ただし、労働基準法第21条の適用除外になるのは、試用期間中でも“入社から14日以内”に限られるのがポイントです。14日を超えて働いている場合は、試用期間中であっても原則として解雇予告(または解雇予告手当)の対象になります。
つまり、入社してから14日以内であれば手当なしで解雇される可能性がありますが、入社から15日以上経過していれば、通常と同様に解雇予告や解雇予告手当での対応になると考えられます。
解雇予告手当はいくら受け取れる?
解雇予告手当の金額は、「1日あたりの平均賃金×30日分(または短縮された日数分)」で算出します。ここで言う平均賃金とは、原則として解雇日(または解雇予告手当を支払う原因となる日)以前の一定期間に支払われた賃金の総額を、その期間の総暦日数で割った金額です。
入社3ヶ月未満の場合は、入社日から解雇日までなど、実際に賃金が支払われた期間をもとに計算されます。
会社から提示された金額が正しいかどうかを確認するためにも、給与明細を手元に用意しておきましょう。計算が複雑で不安な場合は、労働基準監督署や弁護士などの専門家に相談してみると安心です。
まとめ
即日解雇された場合でも、会社には「30日分の平均賃金」、あるいは「予告期間の不足分」を支払う義務があります。試用期間中だからといって諦める必要はなく、入社後14日を超えていれば手当の対象となります。
まずは自身の状況を整理し、会社に対して正当な権利を主張していきましょう。
出典
e-Gov法令検索 労働基準法
東京労働局 しっかりマスター 労働基準法 解雇編
執筆者 : 高柳政道
FP1級、CFP、DCプランナー2級
