いまだに“月額3000円”の「固定電話」を使う実家の母。スマホもあるのに「使い慣れてるから」と言いますが、お金がもったいないですよね? 使い続けるメリットとは
自宅でも外出先でも、いつでもどこでも人とつながることができる便利なスマートフォンがあれば、もはや「自宅でしか使うことのできない固定電話」は不要なのではないかと考える人もいるでしょう。
スマートフォン最盛期の現代に、固定電話を使用し続けるメリットはあるのでしょうか。本記事ではそんな固定電話にかかる費用と使い続けるメリットについて解説していきます。
ファイナンシャルプランナー2級
固定電話はいくらかかる? 平均的な月額料金
固定電話の料金は、契約している回線の種類によって変わります。NTT東日本・NTT西日本の加入電話の場合、電話の回線使用料は住宅用でおおむね月額2000円前後で、この基本料金に通話料金が加算されます。
通話料は固定電話同士であれば3分あたり9.35円、携帯電話への通話の場合は1分あたり17.6円です。仮にこちらからかけた1ヶ月の通話時間が固定電話で15分、携帯電話で10分の場合は、基本料金2090円に、通信料の222.75円が足され、2312円を支払うことになります(端数は切り捨て)。
「ひかり電話」を利用すると、基本使用料が安くなるプランもありますが、インターネット回線のオプションという形の契約になるので、電話回線のみ使用したい場合は逆に割高になる可能性もあります。
また、総務省によると、家計での固定電話にかかる2020年の平均は月額1469円となっています。
契約内容や利用頻度によって支払う額は変わりますが、固定電話を「ただ置いている」だけの状況であれば、節約できる項目と言えるかもしれません。
固定電話を持ち続けるメリット
スマートフォンがあってもなお固定電話を持ち続けることにはどんなメリットがあるのでしょうか。現代ではスマートフォンや携帯電話が普及したとはいえ、一定の世代にとっては、固定電話の方が使い慣れていて、安心して使えると考える人も多くいます。
この世代の人たちは近所の人や親戚といった昔からの付き合いのある人たちと「携帯電話の番号」ではなく「家の電話番号」でつながっているケースもよくあります。そのため緊急時や冠婚葬祭の連絡の際には、固定電話のほうが連絡しやすいこともあるのです。
また固定電話はスマートフォンよりも「社会的信頼性」が高いという側面もあります。
固定電話は電話番号が変わることがほとんどないため、会社や役所の書類、また契約関係のやりとりの際には安心感を持たれることがあるでしょう。さらに固定電話は一般的にスマートフォンよりも電波状況に左右されにくく、通信環境が安定しやすいという強みもあります。
スマホだけで十分な人も増えている
近年では、固定電話を持たない家庭も増えています。総務省の「通信利用動向調査」によると、固定電話の保有率は年々下がっており、若い世代ではスマートフォンのみの家庭も珍しくありません。
自宅にいなくても連絡が取れ、電話以外のアプリを使ったツールでもコミュニケーションが取れる利便性から、日常の連絡がすべてスマホで完結するようになり、固定電話はますます使わなくなっていると考えられます。
またスマートフォンは「ひとり一台」持つことを考えると家計の通信費もかさむため、使わないのであれば固定電話の利用料を節約したいと考える世帯もあるでしょう。
固定電話は「不要」とは限らない
固定電話は、使う人によって価値が大きく変わるものです。スマートフォンが普及した現在では、固定電話がなくても生活できる家庭は確実に増えているため、あまり使っていないのであれば、解約を検討することで年間数万円の節約につながる可能性があります。
一方で、高齢の家族にとっては使い慣れた大切な連絡手段であることも少なくありません。家計の節約だけで判断するのではなく、「本当に必要か」「どのくらい使っているか」を総合して考えてみるようにしましょう。
出典
NTT東日本 「加入電話」「加入電話・ライトプラン」回線使用料改定について
NTT西日本 「加入電話」「加入電話・ライトプラン」の基本料金改定について
総務省 第2部基本データと政策動向
総務省 令和6年通信利用動向調査の結果
執筆者 : 渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級
