今どき「子どもを高卒で就職させる」のは“かわいそう”ですか? ママ友に「将来大変だよ」と言われましたが、真面目に働けば大丈夫ですよね? 平均初任給は「大卒23万・高卒19万円」…働く上の壁とは

配信日: 2026.05.13
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今どき「子どもを高卒で就職させる」のは“かわいそう”ですか? ママ友に「将来大変だよ」と言われましたが、真面目に働けば大丈夫ですよね? 平均初任給は「大卒23万・高卒19万円」…働く上の壁とは
ママ友に「今どき高卒で就職させるなんて、かわいそうだよ」と言われ、心がざわついた経験がある保護者の人は少なくないかもしれません。真面目に働けば大丈夫だと思いつつも、周囲の一言が気になって揺れてしまうのは、子どもを思う親心から来る自然な反応でしょう。
 
結論からお伝えすると、高卒で就職するのはかわいそうな選択ではありません。今回の記事では、大学進学率の現状から、高卒就職の実態とメリット、そして働くなかで感じやすい壁についてまとめます。
高柳政道

FP1級、CFP、DCプランナー2級

高校生の大学進学率は上がっている?

文部科学省の令和7年度学校基本調査によると、令和7年度の短大・高等専門学校・専門学校を含む高等教育機関への進学率は85.4%となっています。そして、大学進学率は58.6%に達し、過去最高を更新しました。今や、高校生の多くが卒業後に進学する時代になっています。
 
一方、高校卒業後に就職する割合は13.8%であり、社会に出る道を選ぶ若者も一定数います。進学率が上昇した背景には、修学支援新制度による経済的サポートの充実や、雇用環境の見通しが不透明なことから就職より進学を選ぶ傾向があることが挙げられます。
 
大学進学が「当たり前」になりつつある流れは確かですが、数の多さだけで進路の正解が決まるわけではありません。
 

高卒で働くのはかわいそう?

高卒で働くのは、かわいそうでも大変すぎる選択でもありません。厚生労働省の調査によると、2025年3月卒の高校生の就職内定率は99.0%であり、就職を希望した生徒のほぼ全員が内定を獲得しています。
 
大卒者と比べて就職率に大きな差はなく、高卒だから就職できないという状況ではありません。高卒就職には、大卒者より4年早く社会に出て実務経験を積める点や、大学の学費・奨学金返済の負担を抱えずに済む経済的な優位性があります。
 
実力主義の職場では、早くからキャリアを積んだ高卒者が同年代の大卒者より先に昇進するケースもあり、働く姿勢と努力次第で十分に活躍できます。
 

高卒で働くのは壁を感じるときもある

高卒就職はかわいそうではありませんが、働くなかで学歴の壁を感じる場面が生じやすいのも事実です。大企業や金融機関などでは「大卒以上」を応募条件とするケースがあり、希望する職種によっては選択肢が狭まる場合もあります。
 
初任給においても差があり、大卒の事務系社員の平均初任給が約23万円なのに対し、高卒は約19万円と、スタート時点での給与差が存在します。企業によっては昇進の際に学歴が影響し、大卒者のほうが先に管理職に就くといった状況が生じる場合もあるでしょう。
 
ただし、資格取得やスキルアップを継続し、実力主義の業界・会社を選べば、高卒からでもキャリアアップの道は十分に開けています。
 

まとめ

高卒で就職するのは、かわいそうな選択ではありません。就職内定率99.0%が示すように、真面目に取り組めば内定はほぼ確実に得られ、早期の社会経験や学費不要という強みもあります。
 
一方、大卒者との初任給の差や、一部企業での昇進面での壁が存在するのも事実です。大企業や特定の職種への応募が制限されるケースも、あらかじめ理解しておくとよいでしょう。
 
実力主義の環境を選び、資格やスキルを積み重ねていけば、高卒からでも充実したキャリアを築いていけます。子どもの進路を、丁寧に一緒に考えていきましょう。
 

出典

文部科学省 令和7年度学校基本統計(学校基本調査の結果)確定値について公表します
厚生労働省 令和6年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る 求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(3月末現在)
人事院 民間給与の実態(令和7年職種別民間給与実態調査の結果)
 
執筆者 : 高柳政道
FP1級、CFP、DCプランナー2級

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