扇風機は「DCモーター」のほうが“7000円”高くても、電気代が安い! でも実際「価格差を電気代で回収」するには“何年”かかる? 電気代以外のメリットも確認

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扇風機は「DCモーター」のほうが“7000円”高くても、電気代が安い! でも実際「価格差を電気代で回収」するには“何年”かかる? 電気代以外のメリットも確認
夏の気配が近づき、扇風機の買い替えを検討する人が増える時期です。家電量販店に行くと、昔ながらの「ACモーター」の扇風機のほかに、最新の「DCモーター」の扇風機が並んでいます。DC(直流)モーターとAC(交流)モーターでは、私用する電流の流れ方がちがいます。
 
店員から「DCモーターは電気代が安いのでお得ですよ」と勧められることも多いでしょう。本記事では、本当に本体価格の差額を電気代だけで取り戻せるのか、実際に電気代を算出しながら検証します。
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ACモーターとDCモーターの電気代の差額

まずは、全国家庭電気製品公正取引協議会が目安として定める電気料金単価「1キロワットあたり31円」を基準に、ひと夏にかかる電気代を計算します。
 
ACモーター扇風機の消費電力は約35~45ワット、省エネ性能の高いDCモーター扇風機は約15~25ワットです。仮に、ACモーター扇風機を40ワット、DCモーター扇風機を20ワットとし、1日8時間、夏の3ヶ月間(90日)使用した場合で比較します。
 
ACモーターの電気代は、「40ワット÷1000×8時間×90日×31円=約892円」、DCモーターの電気代は、「20ワット÷1000×8時間×90日×31円=約446円」です。差額は約446円となり、DCモーターを選んで節約できる電気代は、ひと夏あたり約450円にとどまることが分かります。
 

7000円の価格差を電気代だけで回収するのに何年必要?

DCモーター扇風機を購入する際、ACモーター機種より7000円高かったと仮定します。
 
この差額を電気代の節約分だけで回収しようとすると、「7000円÷約446円=約15.7年」となり、元を取るには最低約15年間も使い続けなければなりません。
 
しかし、扇風機は経年劣化による重大事故件数が一定以上あるため、設計上の標準使用期間が設けられており、10年前後を想定されています。また、製造から10年以上たっている製品で扇風機の火災事故が多く発生しているという報告もあるため、注意が必要です。
 
そのため、安全に使える期間は約10年と考えると、電気代だけで差額を回収する前に、本体の買い替えを迎える可能性が高いでしょう。「電気代が安いから」という理由だけで高価なDCモーター機種を選ぶと、期待したほどのコストメリットを感じられない場合があります。
 

DCモーターは「快適性」に価値がある

それでもDCモーター扇風機が人気を集めている理由には、電気代以外のメリットである「快適性」があります。ACモーター扇風機は、「弱・中・強」といった大まかな風量調節が中心です。
 
一方、DCモーターは家庭用コンセントの交流電源を直流に変換し使用するため、回転数を細かく制御できるため、自然風に近い「超微風」を実現できます。
 
また、動作音が静かな点も大きな魅力です。夏場にエアコンと併用して就寝中に使用する場合、ACモーターでは風が強すぎたり、モーター音が気になったりすることがあります。
 
DCモーターなら、静かな微風で体を冷やしすぎず、快適な睡眠環境をつくりやすくなります。そのため、扇風機選びでは、「どこで、どのように使うか」を基準に考えることが重要です。
 
もし、リビングで日中の空気循環や、お風呂上がりに涼む目的で使うだけなら、価格が安いACモーター扇風機で十分実用的でしょう。しかし、寝室で毎晩使う場合や、静音性・微風性能を重視する場合は、DCモーター扇風機に7000円を追加で支払う価値があります。
 
これは「電気代節約のための7000円」ではなく、「睡眠の質や快適性への投資」といった考えをプラスして判断する必要があるのです。
 

電気代だけでなく、使い方全体で判断しよう

ACモーター(40ワット)とDCモーター(20ワット)の扇風機を、1日8時間・夏季3ヶ月使用した場合、電気代の差額は年間で約450円です。本体価格の差が7000円高い場合、その差額を電気代だけで回収するには約15年かかり、現実的には難しいケースが多いでしょう。
 
ただし、DCモーターには超微風や静音性といった、生活の質を向上させるメリットがあります。「とにかく安く済ませたい」のか、「快適な睡眠や静かな環境を重視したい」のかを基準に、自分の生活スタイルに合った機種を選ぶことが、後悔しない扇風機選びにつながるでしょう。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
一般社団法人日本電気工業会 消費生活用製品安全法 設計標準使用期間の標準的な使用条件(概要)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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