実家では炊いたご飯を「炊飯器」で保温しっぱなしにしています。父は「電子レンジで温め直すほうが電気代がかかる」と言うのですが、実際どちらが得なのでしょうか?
一方で、「食べるときに電子レンジで温めたほうが節約になるのでは?」と疑問に思う人もいるでしょう。実際のところ、どちらが安いかは保温する時間によって変わります。
今回は、あるメーカーの炊飯器を想定し、炊飯後1時間保温した場合の電気代が「約0.6円」、電子レンジでお茶碗1杯分のご飯を2分間温めた場合の電気代が「約0.5円」という条件で比較してみます。電気代だけでなく、ご飯のおいしさや保存方法についても見ていきましょう。
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炊飯器の保温と電子レンジ温め直しの電気代を比較
まずは今回の前提条件を整理します。炊飯器の保温は1時間あたり約0.6円です。一方、お茶碗1杯分のご飯を電子レンジで2分間加熱した場合の電気代は約0.5円とします。電子レンジの電気代は消費電力と使用時間によって決まります。
この数字だけを見ると、1時間以内であれば炊飯器の保温と電子レンジの温め直しに大きな差はありません。しかし、保温時間が長くなると状況は変わります。炊飯器は保温している間ずっと電気を使い続けるためです。
保温時間ごとの電気代をシミュレーション
それでは保温時間別に比較してみましょう。
表1
| 保温時間 | 炊飯器の保温 | 電子レンジ温め直し |
|---|---|---|
| 1時間 | 約0.6円 | 約0.5円 |
| 2時間 | 約1.2円 | 約0.5円 |
| 4時間 | 約2.4円 | 約0.5円 |
| 6時間 | 約3.6円 | 約0.5円 |
| 12時間 | 約7.2円 | 約0.5円 |
| 24時間 | 約14.4円 | 約0.5円 |
※筆者作成
この結果から分かるのは、保温時間が1時間を超えたあたりから電子レンジのほうが電気代は安くなるということです。
例えば、朝炊いたご飯を夕食まで約10時間保温する場合を考えてみましょう。炊飯器なら約6円、電子レンジで食べるときだけ温めるなら約0.5円です。差額は約5.5円になります。
1日ではわずかな差に見えますが、毎日続くと年間では2000円程度の差になる計算です。もちろん家族全員が何度も温める場合は電子レンジの使用回数が増えますが、それでも長時間保温より安くなるケースは少なくありません。
電気代以外に考えたいご飯のおいしさと保存方法
電気代だけで判断するのはおすすめできません。炊飯器の保温は便利ですが、長時間になるとご飯の水分が抜けたり、黄色っぽく変色したりすることがあります。特に10時間以上保温する場合は味や食感が落ちやすくなります。
一方で、炊きたてを小分けにして冷凍保存し、食べるときに電子レンジで温める方法は、ご飯のおいしさを維持しやすいとされています。
例えば、炊きたてのご飯をラップで包み、粗熱が取れたら冷凍庫へ入れておけば、数週間程度は品質を保ちやすくなります。食べる際に電子レンジで温めれば、炊きたてに近い状態で楽しめるでしょう。
また、夏場は長時間保温による衛生面のリスクも考慮する必要があります。炊飯器には保温機能がありますが、長期間の保存を前提とした機能ではありません。そのため、「数時間以内に食べ切るなら保温」「半日以上後に食べるなら冷凍保存」といった使い分けが現実的です。
炊飯器の保温と電子レンジはどちらがお得なのか
今回の条件で比較すると、炊飯器の保温は1時間あたり約0.6円、電子レンジでの温め直しは約0.5円です。そのため、1時間程度で食べるのであれば電気代の差はほとんどありません。しかし、数時間以上保温する場合は電子レンジで温め直したほうが電気代を抑えやすくなります。
さらに、ご飯のおいしさまで考えると、長時間保温するよりも小分けにして保存し、食べるときに電子レンジで温める方法が有利なケースが多いでしょう。
お父さまの言うように「電子レンジは電気をたくさん使う」というイメージを持つ人は少なくありません。しかし実際には、短時間だけ加熱する電子レンジの電気代はそれほど高くないケースもあります。ご飯を何時間保温するのかを基準に考えると、より合理的な使い方が見えてくるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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