「たまごっちもリカちゃんも買ってもらえず、いつもポツン」→数年後、親が「一括で家を買いまーす!」にSNS騒然…「高くないのに」「ある意味虐待」本当に我慢する必要はあった? 子どもの“みじめさ”を軽視すべきでない理由

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「たまごっちもリカちゃんも買ってもらえず、いつもポツン」→数年後、親が「一括で家を買いまーす!」にSNS騒然…「高くないのに」「ある意味虐待」本当に我慢する必要はあった? 子どもの“みじめさ”を軽視すべきでない理由
親が子どもの欲しがるものを買わないとき、その多くには教育方針や経済的な事情といった理由があるものです。そういった場合、子ども側としても納得できることが多いですが、そこまで高価でも頻繁(ひんぱん)でもない出費まで厳しく制限されると、納得できないと感じるのも自然なことでしょう。
 
先日SNSで、数百円のシールやたまごっちなどを全く買ってもらえず友だちの輪に入れなかったという子どもの頃の体験談が投稿され、話題になりました。本記事では投稿を紹介したうえで、我慢したおもちゃ代が住宅資金のどのくらいにあたるのかを試算します。
上野梓

FP2級、日商簿記3級、アロマテラピー検定2級、夫婦カウンセラー、上級心理カウンセラー、整理収納アドバイザー

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「買ってもらえず、いつもポツン」SNS投稿に共感の声

話題になったのは、子どもの頃に数百円のシールやリカちゃん人形、たまごっちなどを買ってもらえず、友だちの輪に入れずにいたという趣旨の投稿です。
 
本当に経済的な余裕がないのであれば納得できたでしょうが、投稿者は19歳のときに親から、節約して貯めたお金でローンを組まずに一戸建てを一括購入すると告げられ、泣いてしまったとのことです。我慢したものは、どれも1万円以下だったと振り返っています。
 
この投稿には、「うちも同じだった」「ある意味虐待」「子どもを犠牲にしてまですることではない」「我慢する必要のないものを我慢させられるのは、本当に嫌な記憶として残る」といった反応が寄せられました。
 

我慢したおもちゃ代は、住宅資金のどのくらいだったのか

国土交通省の「令和7年度住宅市場動向調査」によると、三大都市圏で分譲戸建住宅を取得した世帯の購入資金は、平均で5099万円でした。分譲集合住宅は6443万円、注文住宅は全国平均で7646万円となっています。
 
では、我慢したおもちゃ代は、この金額のどのくらいにあたるのでしょうか。

<試算例>

・1個1万円のおもちゃを年に1個、10年間買った場合の合計額
1万円×1個×10年=10万円
 
・購入資金5099万円に占める割合
10万円÷5099万円=約0.2%

 
毎年買い与えていたとしても、住宅資金全体の0.2%程度にとどまり、取得時期を大きく変化させるほどの金額とはいえません。なお、上記の金額は例であり、実際の商品や購入頻度によって異なります。
 

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「みんなが持っている物がない」経験が子どもに残すもの

一方で、子ども側が失うものは金額では測れません。
 
文部科学省の委託調査令和2年度「青少年の体験活動の推進に関する調査研究報告書」では、子どもの支援に取り組む団体へのヒアリング結果として、ほかの子どもたちが経験していることを経験できていないと、それが子どものコンプレックスになってしまうという指摘が紹介されています。
 
同じ報告書では、保護者の経済力などによって子どもの体験に差が生じる「体験格差」も課題として挙げられています。友だちの話題に入れない、いつも1人でいるという経験は、あとから取り戻すことは簡単ではありません。
 
家計への影響はごくわずかである一方、子どもが受ける影響は大きいのです。今回の投稿が多くの共感を集めた背景には、この差があるといえるでしょう。
 

家計の目標に「子どものための予算」を先に組み込む

こども家庭庁によると、こども基本法では、全ての子どもについて、年齢や発達の程度に応じてその意見が尊重され、最善の利益が優先して考慮されることが基本理念として定められています。家庭の中でも、子どもの反応を受け止める姿勢が欠かせません。
 
そのうえで、例えば住宅取得に向けてであれば、家計の面では次のような進め方が考えられます。
 

・目標額と達成時期を先に決め、毎月いくら貯めるのかを計算する
・削る費目を決める前に「子どものための予算」を年間いくらと決めて確保する
・住宅ローンの利用も含めて、資金計画の選択肢を比べる

 
目標額が大きいほど、日々の小さな支出を削って得られる効果は限られます。何を削るかを考える前に、削らないものを決めておきましょう。
 

まとめ

一戸建てを一括で購入できる資金をつくるには、長い時間をかけた計画と実行が必要です。ただし、金額の小さいおもちゃなど子どものための嗜好品費を削ることが、その達成にどれだけ役立つのかは冷静に見る必要があります。
 
子どもの頃に感じた感情は、大人になっても残ります。家計の目標を立てる段階で「子どものための予算」を確保し、何を優先するのかを家族で話し合っておけば、同じような後悔は避けられます。
 

出典

国土交通省 「リフォーム促進税制」などについて新たに調査しました! ~令和7年度住宅市場動向調査の結果をとりまとめ~
文部科学省 体験活動等を通じた青少年自立支援プロジェクト 青少年の体験活動の推進に関する調査研究事業 成果報告書
 
執筆者 : 上野梓
FP2級、日商簿記3級、アロマテラピー検定2級、夫婦カウンセラー、上級心理カウンセラー、整理収納アドバイザー

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