更新日: 2020.07.08 働き方

新しく在宅副業を始める方に知っておいてほしいこと

執筆者 : 柴沼直美

新しく在宅副業を始める方に知っておいてほしいこと
今回のコロナショックの間に働き方が大きくかわり、在宅で副業できるチャンスが想像以上に多くなっています。今フルタイムでお仕事をしている方も、在宅で、片手間に、と副業を始める方。働き始めてから、「こんなはずじゃなかった」ということのないように注意しましょう。
柴沼直美

執筆者:柴沼直美(しばぬま なおみ)

CFP(R)認定者

大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
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報酬は成果主義で双方納得できる仕組み

例えばライターの仕事。募集案件も増えました。大抵の場合は成果物1件につきいくら、というように明確に規定されています。
 
ですからその成果物1件を仕上げるのに、3時間かかっても30分で終わらせても報酬は変わりません。まさに成果主義という言葉を表している規定で、双方にとって非常に明確でわかりやすいですね。
 
それ以外には、例えば取材が求められているのであれば、取材にかかる経費や交通費の実費請求。通常は、このようなレベルです。

「ついでにこれも」にご注意

問題は「ついで」です。例えば、ちょっとした本来総務がやるような書式作成とか、ひな形を作成したりするような雑務。これを依頼された場合は要注意です。在宅勤務体系で業務を行ってきた経営者であれば、本来業務ではないものに対しても、あらかじめ対価を明確にしてから依頼してきます。
 
しかし、そうでないケースは意外と多いもの。そしてついつい、雇われる私たちは、「ま、すぐ終わるし、ちょっとぐらいならいいか」などと安易に引き受けてしまう。
 
その背景には「雇用主>従業員」という暗黙の力関係があります。「社長に請求しづらい」「気まずくなったらもう仕事をまわしてもらえない」などという遠慮が働きます。
 
しかしこういう周辺業務こそ、雇用主側からの申し出がなければ、私たち従業員側から最初にしっかり確認しておきましょう。
 
最初に「まぁ、いいか」となってしまうと、なし崩し的に便利屋的な存在として使われることになりがちです。目に見える成果として提供する場合には、たとえ30分で仕上がるものだとしてもきちんと報酬を得られるように確認しましょう。
 
さらに、ある程度アプリを使いこなさなければできない、ある種のトレーニングが必要な場合もあります。その場合、成果物としてあがってきません。
 
フルタイム社員の場合はその間、何も生み出さなくても「会社にいる」ということで、給料の一部に組み込まれていますが、在宅の場合はそうなりませんから、ここも最初に確認しておきましょう。
 
意外と修得までに時間がかかる場合も発生するものです。そうなってから「気がつくと、ただ働き」などと言っても、時すでに遅しです。
 
在宅の場合は、途中経過はまったくカウントされないために気軽です。成果物さえ提供すればそれに見合った対価を修得できるので、ピンポイントでその業務に精通している場合、それ以外の周辺業務の依頼は来ないということがわかっていれば、これほどわかりやすく効率の良い働き方はありません。
 
ただ、ビジネスには本筋よりも例外のほうが多いことを認識して、「交渉上手」になることも、自分を守る手段として求められるスキルであると肝に銘じておきましょう。
 
執筆者:柴沼直美
CFP(R)認定者


 

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