更新日: 2021.12.08 年収
年収400万円サラリーマンの税負担は一年でどれくらい?
「年収400万円」といっても、実際に手元に入ってくるお金はもっと少なくなります。税金への理解を深めることは、節税にもつながるため大切です。また、お金への意識も高くなります。
ここでは、年収400万円のサラリーマンが払う税金について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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年収とは
一般的に、年収とは会社から支払われた給料・手当・賞与を合算した総支給額のことを指します。総支給額は、税金や社会保険料が差し引かれる前の金額です。そのため、税込年収と呼ばれることもあります。
総支給額から税金や社会保険料が差し引かれ、手元に入ってくるお金は「所得」であり「手取り(手取り収入)」とも呼ばれます。「収入−経費」が所得なので、年収が所得や手取りより少なくなることはありません。
年収は、源泉徴収票や所得証明書などで確認できます。
年収から引かれる税金の種類
年収から引かれる税金は「所得税」と「住民税」です。所得税とは、会社からもらう給料など、稼いだお金に対してかかる税金です。国に納める国税で、収入・所得額に応じて税率が変わります。会社員の場合、所得税は会社が源泉徴収するのが一般的です。
源泉徴収とは、会社が従業員の給料から、あらかじめ所得税を天引きして、本人の代わりに納税することです。個人事業主や自営業の場合は、確定申告をして自分で納税をします。
住民税は、国税である所得税とは違い、地方税の一種です。区市町村民税と道府県民税・都民税の総称になります。教育や福祉など、地方の行政サービスの財源に充てられる税金です。会社員の場合、住民税も毎月の給料から天引きされます。
年収からは所得税と住民税が引かれることを覚えておきましょう。
年収400万円のサラリーマンが払う税金はどれくらい?
年収400万円のサラリーマンにかかる税金には、所得税と住民税があります。所得税は「課税所得額×税率−税額控除額」、住民税は「所得割額+均等割額」で計算可能です。同じ年収でも控除などが異なるため、各個人・世帯で納税額に違いが出ます。
ここでは、年収400万円のサラリーマンが払う所得税と住民税の求め方、シミュレーションをしていますので、1つの参考としてご覧ください。
所得税
所得税の計算方法は「課税所得額×税率−税額控除額」です。
課税所得額は、収入から経費を引いて求めた所得額から、所得控除を引くことで導き出せます。
●収入−経費=所得額
●所得額−所得控除=課税所得額
所得控除には、基礎控除や給与所得控除などがあります。
所得税率は、課税所得額に応じて段階的に高くなる超過累進課税です。課税所得額に応じた所得税率は、図表1のとおりです。
【図表1】
課税所得額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
1000円から194万9000円 | 5% | 0円 |
195万円から329万9000円 | 10% | 9万7500円 |
330万円から694万9000円 | 20% | 42万7500円 |
695万円から899万9000円 | 23% | 63万6000円 |
900万円から1799万9000円 | 33% | 153万6000円 |
1800万円から3999万9000円 | 40% | 279万6000円 |
40000万円以上 | 45% | 479万6000円 |
※国税庁サイトより
※速算表
例えば、年収400万円の基礎控除は48万円で、給与所得控除は124万円(400万円×20%+44万円)です。ここから、社会保険料など各種控除を引けば、課税所得額が求められます。
40歳独身・年収400万円の会社員で、社会保険料控除62万円と想定した場合、所得税は次のとおりです。
・課税所得166万円×5%=8万3000円
上記の場合、所得税は8万3000円です。
住民税
住民税の計算方法は「所得割額+均等割額」です。
●所得割:所得に応じて課税
●均等割:一定以上の所得がある方に均等に課税
所得割の税率は10%、均等割は一律で5000円かかります。
住民税の基礎控除は43万円です。40歳独身で年収400万円の会社員で給与所得控除は124万円、社会保険料控除62万円と想定した場合の住民税は、約17万6000円になります。※所得割の調整控除は考慮していません。
税負担がどのくらいあるのか把握しておきましょう
所得税や住民税をどのくらい払っているか、おおまかにでも把握しておくことは大切です。税金への意識が高まれば、節税もしやすくなります。また、税金の使われ方などにも、これまで以上に目が向くようになるでしょう。
各個人・世帯で控除額などが異なります。早速所得税と住民税をどのくらい払っているか計算してみましょう。
出典
国税庁「所得税のしくみ」
東京都主税局「個人住民税」
国税庁「所得税の税率」
国税庁「基礎控除」
国税庁「給与所得控除」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員