更新日: 2021.12.18 年収

非正規雇用の人たちの平均年収ってどれくらいなの?

非正規雇用の人たちの平均年収ってどれくらいなの?
非正規雇用者と正規雇用者との収入の格差による生活の不安定さが長年課題となっていますが、いまだに完全な解決には至っておらず根深い問題となっています。
 
ここでは、非正規雇用者の平均年収の実態をさまざまな視野からみた結果をご紹介していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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非正規雇用者の平均年収

早速本題の非正規雇用者の平均年収についてですが、男女計で214.8千円(年齢48.8歳、勤続年数8.7年)となっています。この数字は同じく男女計の正規雇用者の平均324.2千円と比べて「109.4千円」もの格差が生まれています。このことから、非正規雇用者の年収は正規雇用者の年収よりも基本的に低くなっているという実態がうかがえます。
 
ただ、上記の金額はあくまでも非正規雇用者全ての平均です。性別や年齢、企業規模や業種によってもばらつきが発生します。一体どの程度のばらつきがあるのか、もっと詳細な部分まで深掘りしてみましょう。
 

さまざまな視野から平均年収の実態を見てみましょう!

非正規雇用者の平均年収のばらつきについて複数のパターンを見ることでその実態に迫りましょう。
 

・男女別

男女別の平均で見てみると、男性は「240.2千円」女性は「193.3千円」となっていてその差は「46.9千円」です。男性のほうが年収が高くなっています。
 

・年齢別

男女別をさらに細かく年齢別の視点で見てみると、男性の19歳までの人の平均が「188.0千円」で1番低く、年齢を重ねていくごとに年収が上昇していく傾向にあります。最高地点が60~64歳で「266.7千円」となっています。65歳以降の年収は下降する傾向にあります。男性の年齢によるばらつきは「最大78.7千円」発生しています。
 
一方、女性ではどうでしょうか。男性同様1番低いのが19歳までの人で「158.4千円」、最高地点が35~39歳で「200.6千円」となっています。年収のピークが男性よりも早く訪れています。40歳以降の年収はやや下降気味ではありますが70歳以上までと比べても「20.0千円」以内の範囲です。女性の年齢によるばらつきは「最大42.2千円」で、どの年代でもほとんど一定の年収が得られています。
 

・企業規模別

大企業、中企業、小企業それぞれの企業規模ごとにも平均年収の違いは発生しています。まず男性ですが、大企業で「246.7千円」中企業で「238.9千円」小企業で「230.6千円」となっています。大きなばらつきは発生していませんが企業規模が大きいほど年収も高くなる傾向にあるようです。
 
女性では、大企業で「201.1千円」中企業で「190.9千円」小企業で「180.2千円」となっています。女性も男性同様大きなばらつきはなく、企業規模の大きさに比例して年収も高くなっているようです。
 

・業種別

建設業や製造業、医療、福祉など主な産業11種類の平均年収を見てもそれぞれの業種により年収は大きく違っています。男性では、1番年収の低い業種は「生活関連サービス業、娯楽業」で「203.1千円」です。1番高いのは「情報通信業」で「358.9千円」となっています。その差は「155.8千円」となっていて業種によるばらつきが大きいことが分かります。
 
女性では、1番年収の低い業種は「製造業」で「171.8千円」です。1番高いのは「学術研究、専門技術サービス業、宿泊業、飲食サービス業」で「237.2千円」となっています。その差は「65.4千円」となっていて男性ほどではありませんがばらつきが出ています。
 

まとめ

非正規雇用者の年収と一緒くたにいっても性別や年齢、働く環境によってさまざまな違いが生まれているのが実態です。ご自身が非正規雇用者として働くことがあれば環境による年収の違いを把握し仕事を選ぶことが重要なポイントとなってくることでしょう。
 
ただ、今回のデータはあくまでも令和2年の統計調査に基づくものであり必ずしも記載してある年収が得られるという保証はありませんので、その点はご理解ください。
 
出典
厚生労働省 令和2年賃金構造基本統計調査結果の概況(6)雇用形態別にみた賃金
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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