更新日: 2021.12.23 年収

10年前と比べて東京都の平均年収はどれくらい上がった?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 中村将士

10年前と比べて東京都の平均年収はどれくらい上がった?
東京都の平均年収の額面をご存じでしょうか。以下では、厚生労働省が発表している「賃金構造基本統計調査」をベースにして、東京都の平均賃金がいくらであるのか、そして10年間でどのくらい変化を見せたのかを解説しています。
 
平均年収はその都市や経済の成長を知るためのカギといえます。平均年収から東京都の経済を読み解きましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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中村将士

監修:中村将士(なかむら まさし)

新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

私がFP相談を行うとき、一番優先していることは「あなたが前向きになれるかどうか」です。セミナーを行うときに、大事にしていることは「楽しいかどうか」です。
 
ファイナンシャル・プランニングは、数字遊びであってはなりません。そこに「幸せ」や「前向きな気持ち」があって初めて価値があるものです。私は、そういった気持ちを何よりも大切に思っています。

2020年度と2010年度の東京都平均年収

厚生労働省が発表している「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、東京都で働く人の推定平均年収は約594.9万です。これは、全国平均と比べて圧倒的に高い数値です。平均月収はおよそ39.6万円、年間賞与は約119.7万円です。労働時間は月平均164時間となっています。
 
対して2010年はどうでしょうか。「平成22年賃金構造基本統計調査」をもとに調べると、推定平均年収は約573.6万円、平均月収は約39.1万円、年間賞与は約104.4万となっています。平均労働時間は月160時間です。
 

・10年間で平均年収はいくら増えたのか

東京都の平均年収は、10年間で約21万円増加しています。しかし、月当たりの労働時間が4時間増えています。1年間に換算すると48時間です。2010年の時点で年間48時間労働時間が延びると、単純計算で約12万円の年収増となります。このことから見ると、21万円の増加は小さくない成長だといえるでしょう。
 

・東京都の平均年収と全国平均年収との差

東京都の平均年収は、全国平均と比べて、どの程度の水準なのでしょうか。日本全体での平均年収は、2020年で約487.8万円、2010年では約466.7万円です。
 
東京都の平均年収と比べると、2020年で約107.1万円、2010年で約106.9万円の差があります。全国の平均年収は、2010年からの10年間で、およそ21万円増加しましたが、東京都とも同じように成長をしたので、東京都との差は埋まりませんでした。
 

・東京都の平均年収が高い理由とは

なぜ、東京都の平均年収だけがこれほど高いのでしょうか。その最大の理由には、東京都には大企業が集中しており、給与が高い会社が多いことがあげられます。資本金が10億円を越している企業のほとんどが、東京都に本社を構えています。
 
また、「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、大企業の平均月収は約38万円です。しかし、中企業では約32万円、小企業だと約29万円となっており、企業規模による賃金格差は明らかであるといえます。
 

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男女別に見た東京都の平均年収の成長

東京都の平均年収を男女別でみてみましょう。東京都の2020年度における男性の平均年収はおよそ661.8万円、女性は468.5万円です。対して、2010年の男性の平均年収は約634.7万円、女性は約427.6万円です。
 
この10年間で、男性は約27万円平均年収が上がりました。対して、女性の平均年収は、およそ41万円上昇しています。東京都では女性の賃金が大きく向上したことで、男女の年収格差が207.1万円から193.3万円に縮小しました。
 

・全国平均年収との差はどれほどか

なお、日本全体の男性の平均年収は、2020年で546.4万円、2010年では523.0万円でした。女性は、2020年度が382.0万円、2010年が346.4万円となっています。2010年からの10年間で全国平均年収は、男性が23.4万円、女性が35.6万円増えています。男女ともに東京都の増加額よりも低く、全国平均と東京都の平均年収の差は、この10年間でますます開いたといえます。
 
また、全国平均における男女の年収差は、2020年度が164.4万円、2010年度は176.6万円でした。東京都における男女の年収差は、2020年度が207.1万円、2010年度は193.3万円です。全国平均の男女格差は、10年間で12.2万円しか縮まりませんでした。
 
一方で東京都における男女の平均年収の格差は、13.8万円縮まりました。この点からみても、全国の男女格差は東京の男女格差に比べて縮まらなかったことがみてとれます。そのため、東京の平均年収は全国の平均年収よりも増加したことがわかります。
 

東京都の平均年収は21万円増加した

東京都の平均年収は、2010年からの10年間でおよそ21万円増加しています。女性の平均年収の増加は男性より大きく、10年間で40万円増加しました。これにより、男女の年収格差は2010年度では206万円だったものが、2020年には193万円に改善されています。
 
しかし、まだまだその差は小さくありません。また、全国平均と東京都の平均年収を比べた場合、年収の増加額は東京都の方が大きく、ますます全国平均との差が大きくなりました。
 
【出典】
厚生労働省令和2年賃金構造基本統計調査結果の概況
厚生労働省平成22年分民間給与実態統計調査
厚生労働省令和2年分民間給与実態統計調査

厚生労働省平成30年賃金構造基本統計調査結果の概況

総務省平成30年版情報通信白書
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

監修:中村将士
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

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