更新日: 2022.01.10 年収

年収500万円稼ぐ女性は日本にどれくらいいる?

年収500万円稼ぐ女性は日本にどれくらいいる?
年収500万円を稼ぐというと「女性としては稼いでいるほう」という印象を抱く人が多いのではないでしょうか。実際、年収500万円は、女性の上位12%ほどのところに位置する、高い年収です。
 
ここでは、年収500万円稼ぐ女性の人数と割合や、平均給与、各業種ごとの人数・割合を紹介します。女性で年収500万円稼ぐ人がどのくらいいて、どの業種に多いのか、ぜひチェックしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

日本の年収500万円稼ぐ女性の数と割合の推移

国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、令和2年に1年を通じて勤務した女性の給与所得者2167万9260人のうち、年収500万円超600万円以下の人は122万8245人です。割合にするとおよそ5.7%にあたります。
 
1年を通じて勤務した女性の給与所得者に占める、年収500万円超600万円以下の人の過去5年間の推移を図表1にまとめました。
 
図表1

年度 人数 割合
平成27 96万9000人 4.9%
平成28 99万7000人 5.0%
平成29 107万8000人 5.4%
平成30 116万9000人 5.6%
令和元 123万2000人 5.5%
令和2 122万8000人 5.7%

 
推移を見ると、年収500万円超600万円以下の女性は増加傾向にあり、平成27年と令和2年を比べると、割合は0.8ポイント上昇しています。
 
しかし、男性に目を向けると、令和2年時点で同様の男性は3076万6740人中413万8244人(約13%)です。女性も増えてきているとはいえ、男性と比べると人数は3分の1以下、割合も2分の1以下と、大きく下回っています。
 

年収500万円稼ぐ女性の給与月額と賞与額の平均

「令和2年分 民間給与実態統計調査」では、令和2年に1年を通じて勤務した女性の給与所得者の給料・手当の平均額は443万9000円、賞与の平均額は102万3000円という結果が出ています。両方を合わせた給与の平均額は546万2000円です。
 
同様の男性は給料・手当の平均額は460万3000円と女性よりも高いものの、賞与の平均額は87万9000円と女性を下回っており、給与の平均額は女性とほぼ同等の548万2000円です。
 
賞与額が基本給をもとに決まることが多いことを考えると、この年収帯では、女性のほうが平均的な基本給が高く、男性は年収に占める手当のウエイトが大きいと言えるでしょう。
 

年収500万円稼ぐ女性はどの業種に多い?

年収500万円超600万円以下の女性の人数が多い業種、および割合が高い業種はどの業種でしょうか。「令和2年分 民間給与実態統計調査」の結果をもとに、業種別の年収500万円超600万円以下の女性の人数と女性従業員に占める割合を図表2にまとめました。
 
図表2

業種 人数 割合
建設業 4万7603人 5.7%
製造業 15万9741人 5.7%
卸売業、小売業 15万1387人 3.8%
宿泊業、飲食サービス業 1万1193人 0.9%
金融業、保険業 6万6926人 1.0%
不動産業、物品賃貸業 3万1630人 5.2%
運輸業、郵便業 3万1758人 5.0%
電気・ガス・熱供給・水道業 5538人 13.6%
情報通信業 6万4826人 11.7%
学術研究、専門・技術サービス業、
教育・学習支援業
9万5630人 8.6%
医療、福祉 39万9607人 7.8%
複合サービス事業 3万5635人 13.9%
サービス業 12万2640人 3.5%
農林水産・鉱業 4131人 1.4%

 
年収500万円超600万円以下の女性が最も多い業種は医療、福祉です。人数は39万9607人で、割合も7.8%と4番目に高くなっています。このほか、製造業、卸売業、小売業、サービス業も、年収500万円超600万円以下の女性が多い業種です。
 
また、割合を見ると、複合サービス事業の13.9%が最も高く、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業が続いています。
 

年収500万円稼ぐ女性は男性と比べて少ない

年収500万円を稼ぐ女性の人数・割合は近年増加傾向にあるものの、働く女性の1割にも届きません。また、同様の男性の人数・割合を大きく下回っています。女性にとって年収500万円は、低くないハードルだと言えるでしょう。
 
年収500万円を稼ぐ女性の人数や割合は、業種によって差があります。年収500万円を稼ぎたい女性は、年収500万円を達成した女性の人数や割合を見て働く業種を選択するのも、ひとつの手です。

出典
国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」
第3表 給与階級別の総括表
第9表 業種別及び給与階級別の給与所得者数・給与額
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集