更新日: 2022.01.30 年収
一般的に水準が高いといわれる年収はいくら? 年齢ごとの水準を調査
この記事では、公的な資料をもとに、どの程度の年収があれば高いといえるかを紹介しています。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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この記事で定める年収の水準
年収が高いか低いか決定するため、年収の水準を定めなければなりません。水準はある物事における一定の標準を意味します。ここでは年収が高いか低いか決めることを目的としているため、各年代の平均年収を水準(一定の標準)に定めます。したがって、年収が平均年収を上回る場合は「年収が高い」、年収が平均年収を下回る場合は「年収が低い」と評価できます。
・平均年収の求め方
各年代の平均年収は、国税庁長官官房企画課が発表している「令和2年分民間給与実態統計調査」を参考にします。この統計調査の特徴は、令和2年12月31日現在の源泉徴収義務者に勤務している給与所得者(非正規を含む従業員と役員)を対象にしていることです。各年代の平均給与を見ていきましょう。
各年齢における年収の水準
「令和2年分民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者における各年齢の年収の水準は次のとおりです。
・10代における年収の水準
19歳以下の平均給与(以下、平均年収)は、129万円です。男性の平均年収は146万円、女性の平均年収は115万円となっています。10代は年収129万円以上であれば年収が高いといえるでしょう。
・20代における年収の水準
20~24歳の平均年収は260万円です。男性の平均年収は277万円、女性の平均年収は242万円となっています。この年代の人は、年収260万円以上であれば年収が高いといえます。
25~29歳の平均年収は362万円、男性の平均年収は393万円、女性の平均年収は319万円です。男性・女性とも20代前半に比べて平均年収は伸びています。20代後半は、年収362万円以上であれば年収が高いと考えられます。
・30代における年収の水準
30~34歳の平均年収は400万円です。男性の平均年収は458万円、女性の平均年収は309万円となっています。男性の平均年収は伸びていますが、女性の平均年収はほぼ横ばいです。30代前半は年収400万円が水準となります。
35~39歳の平均年収はどれくらいなのでしょうか。全体の平均年収は437万円、男性の平均年収は518万円、女性の平均年収は311万円です。この年代も女性の平均年収は横ばいとなっています。30代後半は、年収437万円以上であれば年収が高いといえるでしょう。
・40代における年収の水準
40~44歳の平均年収は470万円、男性の平均年収は571万円、女性の平均年収は317万円となっています。男性の平均年収は30代に続き伸びています。40代前半は、年収470万円が水準と考えられます。
続いて、45~49歳の平均年収を紹介します。全体の平均年収は498万円、男性の平均年収は621万円、女性の平均年収は321万円です。ここまで見てきてわかる通り、女性の平均年収は年齢を重ねても大きく変わりません。40代後半は、年収498万円以上であれば年収が高いといえます。
・50代における年収の水準
50~54歳の平均年収は514万円です。男性の平均年収は656万円、女性の平均年収は319万円となっています。50代前半の平均年収は、50代後半に次いで全年代で2番目の高さです。50代前半は、年収514万円以上であれば年収が高いと考えられます。
50~59歳の平均年収はどれくらいなのでしょうか。全体の平均年収は518万円、男性の平均年収は668万円、女性の平均年収は311万円です。男性の平均年収は、全年代で最も高くなっています。50代後半の水準は518万円と考えられます。
・60代における年収の水準
60~64歳の平均年収は415万円です。男性の平均年収は521万円、女性の平均年収は257万円となっています。男女とも50代に比べて平均年収は下がっています。60代前半は、年収415万円以上であれば年収が高いといえるでしょう。
続いて、65~69歳の平均年収を紹介します。全体の平均年収は332万円、男性の平均年収は421万円、女性の平均年収は208万円です。60代前半に続き平均年収は下落しています。60代後半の水準は332万円です。
年収と水準を比較して生活の見直しを
「令和2年分民間給与実態統計調査」を参考に、各年代の年収水準を紹介しました。あくまでもこの記事内の水準であるため、絶対的なものではありません。しかし、平均給与を参考にしているため、平均と比べて年収が多いか少ないかを把握することはできます。この記事の内容を参考に、生活の見直しを進めてみてはいかがでしょうか。
出典
国税庁長官官房企画課令和2年分民間給与実態統計調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部