更新日: 2022.05.22 年収

高校教師はやっぱり大変…? 給料はどれくらいもらえるのか?

高校教師はやっぱり大変…? 給料はどれくらいもらえるのか?
社会貢献性の高い仕事であり、かつ「安定していてたくさん給料がもらえる」などと度々話題となることもある高校教師。一度は高校の先生になってみたいと考えたことがあるという方も少なくないのでは?
 
一方で「高校教師はやりがいがあるけど大変」など、マイナスイメージで語られることもあります。実際、高校教師の仕事は大変なのか、給料はどれくらいの金額を期待できるのか、解説します。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

高校教師の仕事内容は?

高校教師のメインの仕事は自身の担当教科を生徒に教えることです。高校教師はそれぞれ自分の専門教科を持っており、その教科の授業を生徒に実施します。小学校や中学校と比べると各科目の教育内容が深掘りされていくため、教える側の教師の知識レベルもある程度の水準が要求されます。
 
また、授業だけではなく、進路指導や生活指導、クラブ活動のサポートや学校行事の実施といったことも行います。
さらに、クラス担任を任せられたり、副担任を任されるとなると、受け持ったクラス内の各生徒を個別に指導監督し、学習面だけでなく精神面についても成長できるよう精力的に教育していくことになります。
 

高校教師の仕事はやはり大変

高校教師に限った話ではありませんが、教師という仕事について学生の休みが長いことや学生を相手にすることなどを理由に、そう大変ではないと考えられる方もいらっしゃいますが、実はそうではありません。
 
高校教師の仕事は大変な部類に属します。土日はもちろん夏休みなどの長期休暇は通常授業自体は休みでも、新学期の授業の準備や新人教師の教育研修の実施、学校によっては補講やクラブ活動が盛んになったりと、平日とさほど変わらないということもあるからです。
 
特に、私立高校の場合は公立高校の教師と異なり公務員ではないため、学校ごとに大きく環境が異なり、公立高校に比べて激務ということもあります。
 
ただ、一般的にはきちんと有給や年末年始の公休などは付与されているため、計画的に仕事進めたりすれば、ある程度休めるようにはなっているようです。
 

高校教師の給料はどれくらいもらえる?

総務省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によれば、高校教師の給与水準は高めに設定されており、全年齢の平均年収は680万円を超えます。
 
(単位:千円)

所定内給与額 年間給与 年間賞与その他特別給与額
高等学校教員 429.1 5149.2 1705.6
~19歳
20 ~ 24歳 250.8 3009.6 293.4
25 ~ 29歳 286.5 3438.0 785.2
30 ~ 34歳 348.8 4185.6 1261.7
35 ~ 39歳 406.6 4879.2 1649.7
40 ~ 44歳 455.8 5469.6 1928.1
45 ~ 49歳 491.3 5895.6 2073.3
50 ~ 54歳 526.0 6312.0 2226.7
55 ~ 59歳 551.9 6622.8 2544.4
60 ~ 64歳 463.2 5558.4 1931.5
65 ~ 69歳 425.5 5106.0 1460.4
70歳~ 404.0 4848.0 1235.9

※e-Stat 「令和3年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成
 
年功序列の色が強い高校教師は、定年を迎える60歳まで右肩上がりで収入が上がっていきます。定年後に当たる60歳以降も、現役時代よりは落ちるものの、生活するのに十分な収入が確保されています。
 

高校教師になるには?

高校教師には大学などで所定の課程や教育実習を経て、高等学校教諭の免許状を取得することが必要です。その上で、公務員として公立高校の教師になるのであれば都道府県の教員採用試験に、私立高校の教師になるのであれば、その私立高校独自の採用試験に合格する必要があります。いずれにせよ、高校教師になるのであれば、まずは高校教師の教員免許の取れる大学などへ進学することからスタートしなければなりません。
 

まとめ

高校教師は大変な仕事ではありますが、非常にやりがいがある仕事です。給与水準も平均で680万円以上と高めに設定されています。しかし、高校教師になるには教員免許を取得して採用試験に合格しなければならず、なるためのハードルは高めです。
 
もし、高校教師の仕事が気になっているのであれば、お金や業務の大変さだけではなく、やりがいや自分のやりたいことは何かということも含め、総合的に考えることをお勧めします。
 

参考

e-Stat 令和3年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)、年齢階級、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)
職業情報提供サイト jobtag
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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