更新日: 2022.12.15 年収

「年功序列」から「ジョブ型職能給」への時代では収入アップのために「リスキリング」が必要?「リスキング」について確認

「年功序列」から「ジョブ型職能給」への時代では収入アップのために「リスキリング」が必要?「リスキング」について確認
年末の風物詩である「新語・流行語大賞」にノミネートされた「リスキリング」をご存じですか? リスキリングとは、「技術革新やビジネスモデルの変化に対応するために、新しい知識やスキルを学ぶこと」を意味しており、コロナ禍における働き方の変化の中で注目されています。
 
岸田内閣総理大臣も、第210回国会での所信表明演説の中でリスキリングについて言及しています。年功序列的な職能給からジョブ型の職務給への移行、リスキリングへの支援を行うとし、企業間、産業間での労働移動の円滑化に向けた指針を来年6月までに取りまとめると表明しました。特に、個人のリスキリングに対する公的支援については、人への投資策を5年間で1兆円投入するとしています。
 
今回は、副業を行っている人々のリスキリングへの意識について見ていきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

副業収入が高いほど、リスキリングに取り組んでいる人が多い

パーソルキャリア株式会社が運営するプロフェッショナル人材の活用総合サービス「HiPro」調べによると、副業者の56.0%がリスキリングに取り組んでいると回答しました。
 
副業年収が300万円未満の場合は、リスキリングを実践している人は48.0%でしたが、副業年収が300万円以上の人は58.7%と、6割近くがリスキリングを実施していると回答しました。副業年収が高いほどリスキリングに取り組んでいる人が多いことがわかりました。
 
リスキリングしている領域を聞いたところ、副業年収が300万円未満の場合は「マーケティング/PR」、300万円以上500万円未満では「商品/サービス企画」、500万円以上800万円未満では「新規事業開発/事業企画」「商品/サービス企画」、800万円以上では「経営企画」がそれぞれトップとなっており、副業年収により新しくスキルをつけたい分野が異なることがわかります。
 
リスキリングに取り組むきっかけについては、副業年収500万円未満では、「収入を上げるため」が、500万円以上では「仕事の幅を広げるため」の方が多くなっています。
 

主婦でリスキリングに興味がある人は約8割

次に、主婦のリスキリングに対する意識を見ていきましょう。まなびのマーケット「ストアカ」を運営するストリートアカデミー株式会社調べによると、主婦において、「既にリスキリングに取り組んでいる」(30.9%)、「興味はあるがまだ取り組んでいない」(47.8%)を合わせた78.7%がリスキリングに興味があると回答しました。
 
「既に取り組んでいる」と回答した9割以上が個人でのリスキリングに取り組んでおり、再就職やキャリアのステップアップのため、リスキリングをしている主婦が一定数いるようです。
 
リスキリングに取り組む理由で最も多いのは、「新しいことを学ぶのが楽しいから」(68%)で、次いで「自分の市場価値を上げたいから」(57%)が続きました。単純に学ぶことが楽しいという理由に続き、スキルアップにより現在の職場での給与アップのほか、転職・再就職に有利になると考えて、リスキリングに取り組む様子がうかがえます。
 
主婦がリスキリングをする上で最もハードルに感じることのトップは「お金がかかる」(56%)でした。専業主婦の場合、学校に通ったり、通信教育を受けたりするお金の捻出が課題になっているようです。次いで「どんなスキルを身につけるべきかわからない」「学ぶ時間を確保できない」が続きました。
 
主婦がリスキリングしたいスキルで最も多いのは「コミュニケーションスキル」(17.1%)で、次いで「語学スキル」(11.6%)、「趣味関連のスキル」(9.9%)となりました。
 
以上のように、リスキリングに取り組んでいる人や興味がある人は意外と多く、スキルアップにより収入アップや再就職・転職を図りたいと考えているようです。年功序列型からジョブ型にシフトしていく流れのなかで、収入アップのためにリスキリングをしてみてはいかがでしょうか。
 

出典

首相官邸 第二百十回国会における岸田内閣総理大臣所信表明演説

パーソルキャリア株式会社HiPro 副業者のリスキリング実態調査

ストリートアカデミー 株式会社 【調査レポート】主婦がリスキリングしたいスキルTOP10を発表!
 
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集