家賃は収入の何割くらいが理想? 3割が妥当って、本当?
配信日: 2023.01.19
家賃は収入の3割程度が妥当といわれていますが、実際にはどれくらいを目安にするといいのでしょうか? 今回は、収入に対して無理のない家賃の出し方や考え方などを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
家賃は収入の3割程度が目安?
不動産会社などでは、適切な家賃の目安として収入の3割程度といわれています。しかし、生活は日々変化するものです。出費が増えたり物価が上がったりすることもあれば、収入が減少することもあります。
ところが、家賃は入居した後で下がることはなかなかありません。契約が解除されるまで同じ家賃を払い続けるのが一般的です。そのため、3割よりも低めで設定した方がよいという見方もあります。
余裕を持って生活することを考えるなら、収入の2〜2.5割程度を目安にするのが妥当です。高い場合でも3割までと考えておくといいでしょう。
例えば、年収が300万円で家賃を2割に抑えるなら、月々の家賃は5万円になります。年収を単純に12ヶ月で割れば1ヶ月当たり25万円の計算になるため、家賃5万円を差し引けば残りは20万円です。
もしも年収300万円の人が家賃を3割で考えるなら、月々の家賃は7万5000円まで上がります。その場合の家賃を引いた1ヶ月あたりの生活費は、17万5000円です。
実際にはどのように考えるのが理想的なのか
収入に対して家賃を2〜3割で考えるというのは、一つの目安に過ぎません。それ以外の生活費がかさむようなら、たとえ3割よりも抑えた家賃にしても、余裕のある暮らしはできないことになります。
自分にとって適正な家賃を割り出すには、まず毎月の出費を正確に計算してみましょう。水道光熱費や携帯料金をはじめとした通信費、食費のほか、被服費や通勤にかかる交通費なども必要です。
家族を持っている人は家族にもお金がかかりますし、加入している保険があれば保険料も含めなければなりません。もちろん、毎月の貯蓄も考えておく必要があります。
こうして毎月の出費をすべて計算していけば、余裕を持って払える家賃を割り出すことができます。
リノベーション物件という選択肢
家賃は、地域や物件の築年数、立地や設備などによって違いが出ます。同じ間取りでも、都心と郊外では何万円と差が出ることも珍しくはありません。
できるだけキレイで快適な物件を安く借りるなら、リノベーション物件を選ぶのも賢い選択です。リノベーション物件とは、古い建物に新しい機能性を持たせて使いやすくした物件を指します。間取りや水回りなどが現代風にされていることが多く、内装が新しくなっている点もメリットです。
リノベーション物件は築年数が数十年という古いマンションなどが主で、新築にこだわらなければ手頃な家賃で借りることができます。
どの地域にもあるわけではありませんが、希望の場所でリノベーション物件を見つけたら、選択肢に入れるのもよいのではないでしょうか。
家賃の目安は2〜3割程度だが生活費全体のバランスが大切
無理のない家賃の目安は、収入の2〜3割程度が妥当といえます。しかし、実際には家賃以外の出費が毎月どれくらいあるかで、考え方は変わります。
2〜3割というのはあくまで目安と考え、生活費全体のバランスを考えて決めることが大切です。家賃は、契約した後はそうそう下がることはありません。無理なく余裕を持って暮らすなら、できるだけ家賃を抑えておく必要があります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部