【児童手当】年間で「250万円」生まれ月で「16万円」の差に!?「年収」や「生まれ月」で総額はどれだけ違うの?
配信日: 2023.02.10
児童手当は、親の年収や子どもの生まれ月で給付額が異なります。本記事では、児童手当の概要や給付要件を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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児童手当の給付額
児童手当の給付額は、児童の年齢によって決まります。給付額は図表1のとおりです。
図表1
年齢 | 月額給付額 |
---|---|
~3歳未満 | 1万5000円 |
3歳~小学生 | 1万円※ |
中学生 | 1万円 |
※…第3子以降は1万5000円
内閣府 児童手当のご案内を基に作成
2歳の子どもと7歳の子ども2人を育てる場合、月額2万5000円が支給されます。また、3歳~小学生の子どもに関しては、第三子以降は支給額が月額1万5000円です。
例えば、3歳と6歳と14歳の子どもを持つ場合、6歳の子どもの支給額は月額1万5000円となり、子ども3人の合計で月額3万5000円が支給されます。
児童手当の給付額は育てる人の所得で異なる
児童手当には、「所得制限限度額」と「所得上限限度額」があります。
児童を育てる人の所得が所得制限限度額を超えると、給付額が児童1人あたり月額5000円に減額され、所得上限限度額を超えると児童手当は給付されません。
各所得限度額と、会社からの給与のみしか所得がない場合に目安とする年収は図表2のとおりです。扶養する配偶者や子どもの人数によって、額は異なります。
図表2
扶養親族等の数※ | 所得制限限度額 (月額5000円に減額) |
所得上限限度額 (支給無し) |
||
---|---|---|---|---|
所得制限限度額 | 収入額の目安 | 所得上限限度額 | 収入額の目安 | |
0人 | 622万円 | 833万3000円 | 858万円 | 1071万円 |
1人 | 660万円 | 875万6000円 | 896万円 | 1124万円 |
2人 | 698万円 | 917万8000円 | 934万円 | 1162万円 |
3人 | 736万円 | 960万円 | 972万円 | 1200万円 |
4人 | 774万円 | 1002万円 | 1010万円 | 1238万円 |
5人 | 812万円 | 1040万円 | 1048万円 | 1276万円 |
※…扶養する親族とは、所得税法上の同一生計の配偶者と扶養親族、および、所得税法上の扶養親族ではない生計を維持する児童をさす
内閣府 児童手当のご案内を基に作成
仮に会社員の夫が専業主婦と子ども1人を扶養する場合、年収が917万8000円を超えると、児童手当が子ども1人につき月額5000円となり、年収が1162万円を超えると児童手当の支給はなくなります。
第3子以降の子ども分の児童手当の中学校卒業までの総額は約250万円なので、所得上限限度額を超えて児童手当が受け取れない場合、250万円の損をしたと考えられるでしょう。
支給総額は誕生月で異なる
児童手当は、子どもの生まれた月で受給できる総額が異なります。
第1子、第2子における児童手当の受給総額は、4月生まれの児童で208万5000円です。1ヶ月誕生月が遅くなるごとに受給額は1万円ずつ減少し、3月生まれの児童は197万5000円となります。
第3子以降の場合の受給総額は、4月生まれの児童で268万5000円、3月生まれの児童の場合は252万円です。その差は16万5000円となります。
所得制限撤廃の可能性も
児童手当の所得制限については上述のとおりですが、児童を育てる人が高所得者の場合に、支給額の減額や支給停止をする「所得制限」が撤廃される可能性があります。まだ方針は明らかになっていませんが、現在、政府が所得制限の撤廃について議論中です。
子育ての準備は早くから始めよう
子育てには多額のお金がかかります。児童手当だけで子育て費用を賄うことは不可能です。
しかし、月々の児童手当は子育てのための支えとなってくれるでしょう。特に、子どもが小学校に入学してからは学費がかかるため、子育てにかかるお金は急増します。子どもが生まれる前や小学校に入学するまでに、可能な限りお金を貯めて、子育て費用に備えましょう。
出典
内閣府 児童手当制度のご案内
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部