「ふるさと納税」ちゃんとできてる? 申告ができてない場合の方法も解説
配信日: 2023.02.17
ただし、ふるさと納税は税金の控除の手続きが必要です。手続きがきちんとできていないと、「寄附して割高で返礼品を受け取った人」になってしまいます。
本記事では、ふるさと納税の税金の控除手続きがきちんとできているかを確認する方法を紹介します。ふるさと納税の制度概要や申請方法についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ふるさと納税とは?
ふるさと納税は、自治体に寄附をして、そのお礼に返礼品を受け取る制度です。
2000円は自己負担となりますが、それ以上の金額は本来支払うべき税金から控除が可能です。例えば、3万円の寄附をして返礼品を受け取り、申請手続きをきちんとした場合、2000円を差し引いた2万8000円が、所得税や住民税から控除されます。
寄附できる上限額は、年収などにより決まっています。
ワンストップ特例申請か確定申告が必要
ふるさと納税で税金の控除を受けるには、「ワンストップ申請」か「確定申告」が必要です。
ワンストップ申請は、寄附した自治体が5自治体以内で確定申告が不要な会社員などが利用できます。
各自治体から送られてくるワンストップ特例申請書に必要事項を記入して返送するだけで手続きが完了となりますが、オンラインで手続きを完了できる自治体もあります。
寄附した自治体が6自治体以上の場合や、もともと確定申告が必要な人は、確定申告で申請をしてください。
ふるさと納税の実際の控除額を確認する方法
前年の1月~12月におこなったふるさと納税の実際の控除額は、5月か6月に送られてくる「住民税決定通知書」で確認します。
ワンストップ特例申請を利用した場合
ワンストップ特例申請を利用した場合、「寄附した金額ー2000円」が住民税から控除されます。
まずは住民税決定通知書の摘要欄を確認しましょう。「寄附金税額控除額」と記載があれば、記載された額が「寄附した金額ー2000円」になっていればきちんとふるさと納税のワンストップ特例申請ができています。
住んでいる地域によっては摘要欄に記載がない場合もあるので、その際には市町村と都道府県の「税額控除」の額を合計してください。
ただし、住んでいる地域によっては摘要欄に記載がない場合もあるので、その際には市町村と都道府県の「税額控除」の額を合計してください。また、税額控除には、寄附金控除(ふるさと納税)のほかにも、調整控除や配当控除、住宅借入金等特別税額控除などの金額が含まれています。
調整控除はすべての人が対象ですが、その額は数千円程度です。他の控除については該当者のみ適用されます。
そのため、調整控除以外の控除が適用されない人は、「寄附した金額ー2000円」と税額控除の合計額が、おおまかに一致するはずです。
もしワンストップ特例申請を利用したにもかかわらず、摘要欄に記載がなく、税額控除の合計額が少ない場合には、申請がきちんとできていない可能性があります。
確定申告をした場合
確定申告でふるさと納税の税金の控除申請をした場合、所得税と住民税から税金が控除されます。
そのため、住民税決定通知書に記載される額は、「寄附した金額ー2000円ー所得税で還付された金額」です。所得税で還付された金額は、確定申告の控えの「還付される税金」を参考にしてみてください。
住民税決定通知書の「税額控除の合計額」が「寄附した金額ー2000円ー所得税で還付された金額」とほぼ同額であれば、ふるさと納税の確定申告がきちんとできています。
ただし、税額控除には調整控除や配当控除、住宅借入金等特別税額控除などの他の控除も含まれているため、人によっては数字に相違がでる場合もあります。
不明点がある場合は、住民税決定通知書発行の自治体に問い合わせてみてください。
控除ができていない場合の対処法
ふるさと納税の申告がきちんとできておらず、税額の控除がされていなかった場合でも、5年以内であれば手続きが可能です。確定申告をおこなって、税金の還付を受けましょう。
出典
総務省 ふるさと納税ポータルサイト よくわかる!ふるさと納税
千代田区 特別区民税・都民税特別徴収税額通知書の見方
総務省 第三号様式別表
国税庁 【確定申告・還付申告】
国税庁 【申告が間違っていた場合】
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部