【ONE PIECE】チョッパーのような「船医」の平均年収はいくら?
配信日: 2023.03.28
では、リアルの世界ではどうでしょうか。本記事では、船医の平均年収について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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船医の求人は非常にレア
船医の求人が出されることは非常に稀であるということができます。これは、船医が乗り込む必要がある大型客船の数自体が減少していることが原因です。そのため、船医になりたい場合は頻繁に医師の求人サイトをのぞくなど情報チェックが欠かせません。
また、船医の求人が少ない分、給料についての情報もほとんどありません。船医の経験者が年収を公開しているといったこともほぼないため、情報不足というのが現状です。
・船医が乗船している船とは
船医が乗り込む船は、それほど多くありません。日本であれば気象庁、海上保安庁、さまざまな調査船、大型客船などが挙げられます。ただ、一般的に各船で勤務する船医の数は1名、多くて2名ほどです。そのため、競争率は激しく、求人自体の少なさもあって応募自体できないケースも珍しくはないといえます。しかも、大型客船は前任者に再び依頼するといったことが多いので、新規契約ができるチャンスはさらに低いでしょう。
・船医になるには豊富な経験が必要
前述したように、船医は通常1人でさまざまな症状の対応をしなければなりません。その分、求人で求められている人材も医師としての経験が豊富な人物であるといえます。常に患者がいるわけではないですが、万が一のことがあったときには正確に症状の原因を知り、適切な治療やその他の対応が必要です。
船医の年収はそれまでの経験年収で決まる
厚生労働省が2022年3月に発表した「賃金構造基本統計調査」を参考に見てみましょう。医師の平均年収は企業規模別の「きまって支給する現金給与額」を見ると、企業規模10~99人の施設に勤務する医師で1697.1万円、100~999人規模で1338.5万円、1000人以上の規模で816.4万円でした。平均年収は1284万円です。
船医も船の持ち主である企業に雇用されるので、こちらの年収がひとつの目安になるといえるでしょう。実際に過去に出ていた求人に記載されていた船医の年収も参考になります。
・海洋気象観測船の船医は日額3万円以上
気象庁が過去に出していた船医の求人では、「日額3万2304円から」となっています。明確に記載されていないのは、応募者の医師免許取得後の経験年数によって決められるからです。乗船期間は50日前後となっているので今回は50日と想定し、これをもとに計算してみました。
「日額3万2304円×50日」となり、収入は161万5200円です。もし年単位で乗船していた場合、船医には休日はないので「日額3万2304円×365日」で、年収は1179万960円となります。こちらの年収にさまざまな手当もつくと考えられるため、1200万円以上になる可能性もあるでしょう。
・調査捕鯨船の船医の年収は2000万円弱
調査捕鯨船で過去にあった求人では、船医の年収が1600万~2000万円となっていました。対応は1日1~2件ほどで、患者を診ていない時間は勉強時間や医師としての論文を書く作業にあててもよいという条件になっています。船医である以上責任が重いことは確かですが、激務というわけでもないため、年収は非常に高額であるといえるでしょう。
船医の平均年収は1200万円以上
船医の求人は非常に少なく、採用されるのも経験豊富な医師なので非常に狭き門といえます。年収は雇用される船によりますが、1200万円前後です。
船医といっても数ヶ月の短期雇用から長期雇用まであるため、年収もそれぞれで異なります。捕鯨調査船では最高2000万円ほどの年収を得られるチャンスもあるようです。船医を目指すのであれば医師としての経験を積みながら、募集サイトをこまめにチェックしましょう。
出典
厚生労働省 令和3年賃金構造基本統計調査 表番号1
気象庁 船医募集のお知らせ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部