私の会社は「ボーナス」がありません。世間的には「ボーナスをもらってる人」のほうが多いのでしょうか?
配信日: 2023.06.21
今回は、ボーナスのない会社の割合を中心に、産業や事業規模ごとの差にも触れながらボーナスの実情を紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ボーナスのない会社は全体の30%前後
厚生労働省実施の「毎月勤労統計調査」の、9月の速報には「夏季賞与の結果」が、2月の速報には「年末賞与の結果」が、それぞれ掲載されています。これらによると、令和4年の夏にボーナスを支給した会社は、全体の66.8%という結果でした。令和3年の夏は65.1%だったため、若干増えた結果となっています。
また、令和4年の冬にボーナスを支給した会社は全体の70.5%です。令和3年の冬は70.2%だっただめ、こちらもほぼ変わらないものの、微増という結果となりました。同調査によれば、令和4年にボーナスが支給されなかった会社は、全体の30%程度ということになります。少数派ではあるものの、決して珍しいともいえない割合でしょう。
産業ごとに異なるボーナスの有無の割合
ボーナスを支給している会社の割合は、産業ごとにも差がみられます。例えば、「鉱業・採石業等」は、令和4年に関しては夏・冬ともに100%です。比較的高い割合となっている産業には、ほかに「電気・ガス業」や「金融業・保険業」があります。
「電気・ガス業」は、令和4年の夏と冬はともに90%を超えています。「金融業・保険業」は、令和4年の冬のボーナスを支給した会社の割合は89.6%でしたが、夏のボーナスに関しては91.0%の会社が支給済みです。
ボーナスを支給している会社の少ない産業もみてみましょう。「飲食サービス業等」は、令和4年の夏にボーナスを支給した会社は46.2%でした。同年の冬のボーナスに関しては54.9%と夏と比べて多くはなりましたが、他の産業と比較すると非常に低い水準となっています。
また、「生活関連サービス等」は夏・冬ともに50%台と、半分程度の会社しかボーナスを支給していません。このように、全体でみれば少数派だったボーナスを支給しない会社ですが、産業によっては多数派となるケースもあります。
事業規模によっても異なるボーナスの有無
同調査結果によると、500人以上の従業員を抱える会社のうち、令和4年の夏にボーナスを支給したところは、全体の96.5%という結果でした。冬のボーナスも97.4%の会社が支給しています。
同様に、100~499人の会社では93.1~93.6%、30~99人の会社では88.7~90.1%、5~29人の会社では63.2~67.3%となっています。事業規模が小さくなるほどに、ボーナスのない会社が増えていく傾向があるようです。
また、各産業にもいえることですが、夏のボーナスは支給していないが冬のボーナスは支給している会社が、一定数あります。産業ごとの文化や会社ごとの考え方に違いはあるものの、夏と比べて冬のボーナスを、より重視している会社が多いといえそうです。
産業や事業規模によって大きく異なるボーナスのない会社の割合
ボーナスを支給している会社は、全体の70%程度です。年や季節ごとに差はあるものの、全体の30%程度の会社がボーナスを支給していません。産業ごとにも差があり、90%以上の会社が支給している産業もあれば、半分程度の会社しか支給していない産業もあります。
また、事業規模が小さくなるほど、ボーナスのない会社が増える傾向もあるようです。こうした現状を把握し、自分の働き方や勤める会社と改めて向き合ってみるのもよいでしょう。
出典
厚生労働省 毎月勤労統計調査 令和4年9月分結果速報等
厚生労働省 毎月勤労統計調査 令和5年2月分結果速報等
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー