子ども2人を中学から大学まで「私立」に通わせると、教育費は「3000万円」必要!? 教育費について解説
配信日: 2023.06.22
今回は話を分かりやすくするため、高校や大学費用の無償化などの支援制度、物価水準の変化などは考慮しないものとします。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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教育費は最低でも1000万円以上かかる?
22歳で4年制大学を卒業すると仮定すると、現在0歳と1歳なので、2人ともこれから22年間教育費がかかります。
ソニー生命保険株式会社が行った調査では6割以上の人が、子どもの教育費の負担が重いと回答しており、子どもの就学段階別では下記のとおりになっています。
●未就学児:約48%
●小学生:約50%
●中高生:約66%
●大学生等:約79%
子どもの年齢が上がるほど負担感は増していることが分かります。具体的に教育費がどのくらいかかるのか未就学児の親に質問したところ、1000万円~1400万円くらいかかると予想する人が多く、平均予想金額は約1380万円となっています。
家庭状況や子どもがどのような進路をとるのかによっても大きく変わるので一概にはいえませんが、最低でも子ども1人あたり1000万円以上かかると考える人が多いです。
場合によっては、中学受験をして中学校から私立に通うこともあるでしょう。受験対策のために小学校高学年から塾に通い始める子どももいます。そうなると基本の塾代や夏期講習などの臨時費用、交通費、食事代などがかかり、負担はさらに増えるでしょう。
「本格的に教育費がかかるのは大学生から」といったイメージがあるかもしれませんが、それよりもはるかに早くかかり始める可能性があることも考えておいたほうがいいかもしれません。
中学から大学まで私立に通うとどのくらいかかる?
中学から大学まで私立に通った場合、どのくらいかかるのでしょうか。文部科学省が公表している「令和3年度子供の学習費調査」によると、1年間に親が子どもの学校教育や給食、学校外活動のために支払う学習費の総額は下記のとおりです。
●私立中学校:143万6353円
●私立高等学校(全日制):105万4444円
それぞれ原則3年間通うため中学校は430万9059円、高校は316万3332円、合計で747万2391円かかります。
続いて、大学は私立の文系に進学すると仮定します。日本政策金融公庫の「教育費負担の実態調査結果」によると、私立大学の入学費用は文系で約82万円、1年間の在学費用は約152万円となっています。4年間通う場合は入学費用と在学費用あわせて約690万円かかります。
すべて自宅から通う場合は中学から大学まで約1437万円かかる計算です。子ども2人となると、3000万円近く必要になります。
ただし、教育費は入学費や在学費用だけではありません。下記のようにさまざまな場面でお金がかかります。
●受験料
●本命や併願する学校の入学金
●塾や予備校代
●学校までの交通費
●中学や高校の部活動費(用具や合宿、遠征、食事など)
●1人暮らしにかかる費用(自宅以外から通う場合)
想定外の出費が発生することもあるため、予想金額より多めに準備する必要があります。
先ほどの日本政策金融公庫のデータでは自宅外通学者への仕送り額の年間平均は約96万円となっており、4年間で約380万円かかります。これに加えてもし子どもが留学を希望すると、さらに数百万円かかる可能性もあります。
もちろん中学までの幼稚園や保育園、小学校の段階でも教育費は発生します。以上を総合的に考え、少し多めに見積もると子ども2人で合計4000万円近くかかるかもしれません。
まとめ
今回は0歳と1歳の子どもがいて、2人とも中学から大学まで私立学校に通わせる場合、教育費はどのくらいかかる可能性があるのか、解説しました。
子どもの教育費は、その時の状況や進路によって大きく変わるため正確な金額を予想するのはほぼ不可能です。事前に細かくシミュレーションしたとしても、途中で方針が変わることもあります。
実際には高校無償化などの公的支援や児童手当の支給などもあるので、すべて自己負担が少なくなることもありますが、想定外の出費は常に存在すると考えて対策していきましょう。
出典
ソニー生命保険株式会社 子どもの教育資金に関する調査2022
文部科学省 令和3年度子供の学習費調査の結果を公表します
日本政策金融公庫 子供1人当たりにかける教育費用(高校入学から大学卒業まで)は減少 ~令和3年度「教育費負担の実態調査結果」~
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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