更新日: 2023.06.23 年収
中小勤め「薄給」新卒です。「残業なし」「高給取り」の友達がうらやましい!大手企業と中小企業で、どのくらい給与に差がありますか?
今回は、企業の規模ごとに、どの程度、給与に差があるのかについてみていきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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企業の規模ごとの給与格差
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」の結果から、企業規模別の賃金が把握できます。同調査結果を参考に、大企業・中企業・小企業のそれぞれの平均月給をみていきましょう。
・大企業の平均月給
大企業の平均月給は、34万8300円です。男性は38万6600円、女性は27万8200円となっています。年齢階級別にみてみると、19歳以下は18万7800円と、唯一平均月給が10万円台という結果でした。
20〜24歳は22万7200円、25〜29歳は26万6500円と、この年齢階級まで、平均月給は20万円台です。30代になると、平均月給が30万円台にのり、40万円台に到達するのは、50代からとなっています。
・中企業の平均月給
つづいて、中企業の平均月給をみていきましょう。平均月給は30万3000円で、男性は33万1200円、女性は25万7000円という結果でした。中企業全体と男性の平均月給は、大企業と比較して、5万円前後低くなっていますが、女性では、2万円程度の差にとどまっています。
年齢階級別にみてみると、19歳以下の平均月給は18万2300円と、大企業とそれほど大差はありません。20〜24歳の平均月給は21万6700円、25〜29歳は24万5700円です。中企業の平均月給が30万円台にのるのは、40代からとなっています。また、平均月給だけでみれば、中企業は全年齢階級において40万円に達していません。
・小企業の平均月給
小企業の平均月給は、28万4500円です。大企業や中企業とは異なり、30万円台にはのらないという結果となっています。男性の平均月給は30万8100円、女性は24万1300円です。19歳以下に関しては、平均月給が18万3100円と、中企業を上回っています。
しかし、それ以降の年代では、65〜69歳を除き、中企業の平均月給を上回ってはいません。大企業と平均月給を比較した場合には、全年齢階級において下回っています。
賞与額も、事業所規模が大きくなるほど増加
国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」から、事業所規模別の平均賞与もみてみましょう。従業員数が10人未満の企業の平均賞与は、23万7000円となっています。10〜29人の企業では、41万6000円です。100〜499人の企業の平均賞与は、72万6000円とさらに上がり、500〜999人の企業では、82万3000円という結果でした。
1000人以上の従業員を抱える企業の平均賞与は101万6000円と、100万円を超えています。5000人以上の企業では、102万9000円となっています。平均月給と同様に、企業の規模が大きくなるほど、賞与も増加するようです。
第二新卒として転職検討の余地あり
第二新卒であれば、まだ年齢も若いとみられて、市場価値もそれほど落ちてはいないでしょう。むしろ第二新卒の需要は、決して低くはないため、中小企業から大企業への転職を目指すというのも、一つの選択肢です。
もちろん、転職活動をしても、必ずしも「残業なし」「高給取り」の大企業に転職できるとは限りません。自分の価値やタイミングも見極めながら、今後について真剣に考えてみましょう。
企業の規模が大きくなるほどに増える月給と賞与
多くの人がイメージしている通り、企業の規模が大きくなると、それにつれて、平均月給や賞与などが増えていきます。年齢階級別にみると、一部例外はありますが、20〜50代の働き盛りに限定すると、企業規模と給与は、ほぼ比例するとみて問題ないでしょう。
今後のことも考慮して、特に給与を重視するのであれば、より大きな規模の企業への転職は、検討する価値がありそうです。
出典
国税庁 「令和3年分 民間給与実態統計調査 調査結果報告」
厚生労働省 「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況」 企業規模別
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー