友人が1年目で手取り23万円もらっていました。私は手取り19万円なのですが、低すぎますか?

配信日: 2023.09.24

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友人が1年目で手取り23万円もらっていました。私は手取り19万円なのですが、低すぎますか?
社会人になると、これまで一緒に過ごしてきた友人間においても、さまざまな面で差が出てきます。そのひとつに、収入の額があります。社会人1年目で友人が手取り23万円程度もらっている一方、自分は手取り19万円と、4万円もの差が付くことも珍しくはありません。
 
そこで、社会人1年目の手取りについて悩んでいる方からの相談事例を基に、初年度の手取りについて考えていきます。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

社会人1年目の手取りは平均でどれくらい?

社会人1年目とはいえ、業界や企業規模のほか、残業や夜勤の有無など多くの要素が原因となり、給与の手取りには差が出ます。例えば、基本給が同じであっても残業が多ければ、その分手取りは高くなります。景気のよい業界は給与水準も高い傾向にありますし、企業規模の大きい企業ほど給料も高くなることが多いです。
 
では、平均的な社会人1年目の方の手取りはどのくらいになるのでしょうか。参考までに「Job総研2022年 初任給実態調査」によれば、平均的な初任給の手取りは19.7万円となるようです。なお、回答として最多であったのは「21万円」と答えた方で、全体の17.5%となります。
 
このアンケート結果を見る限り、手取り23万円をもらっている友人は、1年目にしては高めの給与をもらっているといえます。逆に手取り19万円の相談者は、やや平均より少ない給与額といえます。
 

手取りの額だけでなく仕事の内容も重要

先に見たように、社会人1年目で手取り23万円というのは一般的ではありません。1年目から手取り23万円も得られるような、大きな額の基本給を支給する会社はそう多くありません。
 
おそらく、残業がかなり多い、夜勤がある、営業職でインセンティブが多いなど、特殊な事情があると想定されます。また、給与が高い分休日出勤も行っているなど、ハードに仕事をしているという可能性もあります。
 
一方、自身の仕事について、残業が少ない場合や、インセンティブのない事務職であるなどの場合、手取り19万円でも妥当という場合もあります。そういったもろもろの事情を考えると、単に手取りだけで比較するのではなく、仕事の内容なども考えて収入と向き合うことが必要といえます。
 

今後の伸びしろがあれば1年目は手取り19万円でも悪くはない

社会人1年目で手取りが19万円だからと悲観する必要はありません。大切なのはその後の伸びしろです。
 
社会人生活は30年以上、長きにわたって続いていきます。これから先、順調に昇進していくことで、手取りを30万円や40万円と大きく増やしていくことが可能です。若いうちこそ手取りが低いけれど、年を追うごとにどんどん手取りが大きくなっていく、という給与形態になっている企業もあります。場合によっては転職や独立、副業によっても手取りを増やすことができます。
 
それゆえ、社会人1年目の段階で手取り19万円でも、友人と比較して少ないからと、過度に悩んだり安易に転職したりすべきではないでしょう。特に転職の場合、今の手取りだけではなく、今の職場と転職先の給与形態から将来の手取りを想定し、業界の未来なども踏まえて考えるべきです。
 
最初こそ手取りが多いものの、そこから手取りが伸びないという給与形態の会社も存在しています。安易に転職すると、後悔の原因にもなりかねません。
 

社会人1年目で手取りについて悩むのはまだ早い

社会人1年目は見習い期間であり、まだまだこれから先も給与が上がっていく過程にあります。また、社会人1年目の手取りの平均額は19.7万円であり、手取り19万円でも決して低すぎるというわけではありません。そのため「友人が手取り23万円もあり、自分は19万円だから低すぎるのでは」と、1年目の手取りだけを見て悩む必要はないでしょう。
 
社会人1年目であれば、手取りの低さに頭を悩ませるより、どうしたらこの先手取りを増やしていけるか、前向きに考えてみてください。そうすることで、満足のいく手取りを得ることができるでしょう。
 

出典

ライボ Job総研 2022年 初任給実態調査
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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