更新日: 2023.10.01 年収
アラサーの姉はいまだに「手取り19万円」らしいです。就職しても給与ってそんなものなんですか?
今回は、アラサーと呼ばれる世代で手取り19万円は、日本人の平均給与と比較して多いのか少ないのかについて考えます。あわせて、年収の高い業種も紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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手取り19万円の額面と年収
まず整理しておくと、多くの会社勤めの人には毎月給与が支払われますが、受け取り前に、給与から税金や社会保険料などが引かれます。これらが引かれる前の給与を額面、これらが引かれて実際に振り込まれる、あるいは手渡される金額が手取りです。多くの給与所得者は、実際に手元に入る手取り額から生活費などを工面することになります。
手取り額が19万円の人の給与額、つまり額面は24万円程度です。仮に月給が24万円とすれば、ボーナスを考慮しないとすると、年収は288万円となります。一般的には毎月の給与額が低い企業ではボーナスもあまり多くはない傾向があるため、ボーナスが支給されたとしても年収は300万円前後となるでしょう。
日本人の平均年収との比較
では、年収300万円前後は、日本人の平均給与と比較して多いのか少ないのかについてみてみましょう
日本人の平均給与は、国税庁による「民間給与実態統計調査」により確認できます。令和3年分の調査結果によれば、給与所得者の平均年収は443万円となっています。女性に限ってみると、302万円です。ボーナスの支給がない、あるいはほとんどない企業に勤めている場合、手取り19万円の女性は、平均よりも少ない年収となるでしょう。
・アラサーの平均年収
上記の数字は、全世代の平均年収です。アラサーは一般的に、20代後半から30代前半となるでしょう。この年代の平均年収をみてみると、25~29歳の平均年収は371万円、30~34歳は413万円となっています。女性に限定してみると、25~29歳の平均年収は328万円、30~34歳は322万円という結果でした。
アラサー世代の女性と比較しても、手取り19万円という額は、平均よりも低いことになります。
年収の高い業種を紹介
年収はその人のスキルや、属している業種・職種により大きく異なります。多くの収入を得ている人が平均を押し上げている可能性もあるため、悲観しなければならないほどの金額ではないといえます。ただ、年収相場の高い業種はあるため、就職や転職の際には、そのような業種を中心に検討してもよいでしょう。
例えば、「電気・ガス・熱供給・水道業」は、数ある業種の中で年収が高い分野とされています。国税庁の令和3年分民間給与実態統計調査によると、これらインフラ系分野の平均年収は766万円です。また、「金融業・保険業」も比較的高く、平均年収は677万円という結果でした。そのほか、「情報通信業」は624万円、「学術研究、専門・技術サービス業、教育、学習支援業」は521万円となっています。
アラサー世代であれば、年齢的な市場価値はそこまで低くはなっておらず、まだ転職も可能な年代です。より年収の高い業種や職種、企業などへの転職を勧めてみるのもよいでしょう。
アラサーで手取り19万円は平均よりも低いが転職により収入増は可能
手取り19万円は、額面では24万円程度、ボーナスを考慮しなければ年収は288万円ほどです。日本人全体だけではなく、アラサー世代の平均年収には届きません。
年収はスキルや業種・職種により異なるので、個人差があります。アラサーはまだ転職可能な年代であるため、収入に不満そうであれば、転職を勧めてみてもよいでしょう。あるいは、自身の就職や転職の際の参考にすると、より高い年収を得られる可能性が高まります。
出典
国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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