総理大臣の年収は「4000万円」!? 税金や社会保険料はどれだけ引かれてる?「46万円」アップしてもすずめの涙って本当?

配信日: 2023.11.28

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総理大臣の年収は「4000万円」!? 税金や社会保険料はどれだけ引かれてる?「46万円」アップしてもすずめの涙って本当?
岸田首相は国民1人当たり4万円の定額減税を打ち出した後、次は内閣総理大臣の年収を46万円アップさせる法案の成立を目指しています。民間は賃金上昇が順調であるとはいえない中、総理大臣の給与が上がるかもしれないということで、連日ニュースを賑わせているようです。
 
増税したと思えば、次は定額減税、そして総理大臣や閣僚の給与アップと国のお金を動かしている岸田首相ですが、果たして岸田首相は国民の1人としてどのくらいの税金を納めているのか気になりませんか? 本記事で計算してみましょう。
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内閣総理大臣の年収は約4000万円

2022年11月時点において定められている内閣総理大臣の年収は約4000万円となっています。これには月々の給与に当たる俸給月額201万円、地域手当40万2000円と、期末手当3.3ヶ月分が含まれています。ちなみに、内閣官房長官をはじめとする各省庁の大臣の年収は約3000万円(俸給月額146万6000円+地域手当29万3200円+期末手当3.3ヶ月分)です。
 

社会保険料

年収から天引きされる社会保険料は、会社員でもイメージしやすいように全国健康保険協会の保険料額表を用いて計算してみます(国家公務員共済組合と大差はありません)。俸給月額と地域手当の合計は241万2000円なので、標準報酬月額は最高等級の139万円になります。
 
月々の給与から天引きされる社会保険料は、健康保険料(介護保険料を含む)が約8万円、厚生年金保険料は約6万円で年間にすると約170万円です。ボーナス約1100万円に対しては、健康保険料と厚生年金保険料合わせて約174万円となり、年収から約344万円が引かれることになります。
 
ちなみに、厚生年金保険料は60歳を過ぎても勤め人として働いており、加入資格がある場合には70歳到達まで支払わなければなりません。
 

所得税と住民税

税金を計算する際の所得控除は社会保険料控除約344万円のみとして計算してみます。基礎控除については年収4000万円から給与所得控除195万円を差し引いた給与所得は3805万円であることから、2500万円超の所得制限にかかるため適用はありません。
 

<所得税>
(給与所得3805万円-約344万円)×40%-279万6000円=約1104万円

<住民税>
(給与所得3805万円-約344万円)×10%=約346万円

 
合計
約1104万円+約344万円=約1450万円

 
岸田首相は、年収4000万円に対して約1450万円の税金を納めているようです。
 

まとめ

岸田首相の納税額を計算してみました。約1450万円もの税金を納めているので、年収が46万円上がろうと「すずめの涙」かもしれませんね。また、岸田首相は給与以外の所得もあると考えられるので、実際はもっと納税しているのではないでしょうか。
 
ただ、一般国民の視点からは年収が46万円もアップするなんてうらやましい話です。税金から支出されていることも考えると、釈然としない部分があるのが正直なところではないでしょうか。国民の年収がベースアップされるのは一体いつなのか……年収が上がった政府に期待しましょう。
 

出典

内閣官房 主な特別職の職員の給与

国税庁 No.1199 基礎控除

国税庁 No.1410 給与所得控除

国税庁 No.2260 所得税の税率

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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