宝くじで高額当選すれば幸せになれますか? 人が幸福感を得られる年収や資産額は?
配信日: 2023.12.18
本記事では、日本人が幸福感を得やすい年収や資産を紹介しながら、億単位の当選金を得た場合のメリット・デメリット、注意点などについて解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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日本人が幸福と感じる年収と資産
内閣府政策統括官が令和5年(2023年)にまとめた、「満足度・生活の質に関する調査に関する第1次報告書」では、年収別・資産別に総合主観満足度を知ることができます。同調査によると、最も満足度が高い年収は2000万円以上3000万円未満の層でした。年収が3000万円を超えると、満足度は次第に下がる傾向です。
資産についても同様で、決して多ければ満足感が高いわけではありません。最も満足度が高かったのは1億円以上3億円未満の層で、3億円以上の資産を持つ層は満足度が下がっています。
ただし、厚生労働省が公開している「2022(令和4)年国民生活基礎調査の概況」における「所得の分布状況」を見ると、2022年時点で年収2000万円を超える世帯は1.4%にとどまっています。なお、同調査によれば世帯の平均年収は545万7000円で、中央値は423万円です。
宝くじで億単位の当選金を得た場合のメリット・デメリット
本項では、宝くじで億単位の高額を得た場合のメリットとデメリットを解説します。
メリット
今まで手が届かなかった高額なものが、手に入りやすくなるでしょう。大きな買い物も、現金で購入できるようになります。また、住宅ローンを抱えている人や多額の借金で困っている人は、残債を一括で返すことも期待できます。経済的に余裕ができるため、お金のためだけに嫌な仕事に就く必要もありません。
大学進学や海外留学を目指している人であれば、学費を気にする必要がなくなるため、選択肢を広げることも可能です。心にも余裕ができるため、平穏な気持ちでゆったりと生活できることもメリットといえます。
デメリット
お金を当てにして近づいてくる人が出てくると、トラブルに発展しやすい点はデメリットです。周囲に高額当選の情報が漏れた場合、思わぬ犯罪に巻き込まれたり、周囲から嫉妬されたりして人間関係に問題が生じる場合もあります。また、大金を得たことで自分自身が有頂天で舞い上がり、仕事を辞めて散財して生活が崩壊してしまう人もいるようです。
高額当選したときに注意すべきこととは?
まず、大切なことは、むやみに口外せず、地に足がついた健全な生活を送りましょう。例えば、すぐに仕事を辞めたり豪邸を建てたりするなど、周囲から目立つ行動は避けたほうが賢明です。急に派手な生活に切り替えると、嫉妬の念からしつこく探ってくる人もいます。
もちろん、嫌な仕事であれば無理をして続ける必要はありません。お金に余裕ができた分、つらい仕事は辞めて楽しく無理なく続けられる仕事に切り替えることはよいことです。
そして、一生で使い切ると考えた場合、月々いくらくらい使えるのか計算してみましょう。例えば、30歳の人が2億円当たったとします。80歳まで生きると想定した場合、残り50年で使える金額は年間400万円です。
先ほど紹介した、年収の中央値ほどの金額しかありません。1ヶ月あたりにすると33万円程度となるため、仕事を辞めてぜいたくな暮らしをしたら老後は苦しくなるでしょう。高額当選しても、使い方によってはすぐになくなってしまいます。高額当選で失敗を避けたいならば、表向きは普通の暮らしを続けて目立たないように使うことです。
何に幸せを求めるかは人それぞれ
何に幸せを感じるかは、人それぞれに異なります。そのため、高額当選をして幸せになれるかどうかは実際に当たってみないと分かりません。なかには、散財したり優越感に浸ったりする人もいるでしょう。
日本人は、大金を持つことにネガティブな傾向がありますが、経済的に余裕が出ることは悪いことではありません。ただし、もし高額当選して不要と感じたら、寄附をするなどの選択肢もあります。
出典
内閣府 「満足度・生活の質に関する調査」に関する第1次報告書
厚生労働省 2022(令和4)年国民生活基礎調査の概況 II各種世帯の所得等の状況
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー