更新日: 2024.03.27 年収
華やかなイメージのある「美容師」 年収はいくらくらい?
本記事では、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」のデータを引用しながら、美容師の仕事の内容、賃金水準とその構造について解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
美容師の仕事
美容師とは、さまざまな美容技術で顧客の外観を整える仕事です。ヘアカットやパーマ、色を変える施術は基本中の基本ですが、それにとどまらず、ネイルアートや和装の着付けなども手掛けることがあります。顧客との対話を通じて、その人に最適なスタイルを見つけ出し、アドバイスをしながら実現していくのです。
顧客の求めるスタイルを形にするだけではなく、その人の個性をさらに生かせる提案力を持つ美容師は、リピーターを増やせる傾向があります。
リピート率の高い美容師は、高い技術力に加え、美的感覚と人とのコミュニケーション能力が必要とされるのです。美容師にとって、創造性やセンスを生かしながら顧客満足度を高めることが、仕事の面白さであり、最大のやりがいといえるでしょう。
美容師の給与は?
厚生労働省の「令和4年 賃金構造基本統計調査」(理容・美容師区分)によれば、企業規模が10人以上の場合、月収平均は26万7500円、賞与は9万1400円となり、これを年間に換算すると約330万円となります。
この金額は美容師の典型的な収入といってよいと考えられますが、他の多くの職種と比較しても、それほど高いわけではありません。
この給与水準には複数の要因が関係しており、特に、美容室経営に伴う高額な固定費用が大きな影響を及ぼしていると考えられます。美容室の立地は賃料の高いエリアが多く、賃料もかかります。
また、水道光熱費や施術機器のリース代、さまざまな化粧品やヘアケア用品の購入費などが毎月必要です。さらに、美容師の給与が低めに設定されるもう一つの理由は、業界内の激しい価格競争があります。
美容室が密集している地域では、低価格でサービスを提供しようとする傾向があり、その結果として売り上げが抑えられ、結果的に美容師の給与に反映されるのです。
また、美容師としてのキャリアをスタートする際、多くはアシスタントとしての期間を経験します。この期間中の給与はさらに低く、店舗によって異なりますが、月収で12~20万円程度となることが一般的です。
この期間は、平均して約3年間続くといわれています。このような諸条件が重なり、美容師の初期の収入は低めに設定されがちですが、技術と経験を積み、店長になったり、独立したりすることで収入アップの可能性は十分にあります。
キャリア次第で変わっていく美容師の収入
美容師という職業は、単に髪を切る以上の技術とセンスを要します。平均的な年収は他の職種と比較して低めかもしれませんが、技術を磨き、キャリアを積むことで収入を増やす道は開けています。
フリーランスとしての独立や、店長・ディレクターなどになることで、より多くの収入を得ることが可能となります。
出典
総務省統計局 令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 表番号1
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー