更新日: 2024.05.08 年収
27歳で年収が800万円あり「お金を貸して」と言われやすいのですが、年収はあまり人に話さない方がよいのでしょうか?
しかし、中にはそれが原因でトラブルになる方もいます。そこで、年収は人に言わないでおく方がよいのか、考えていきます。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
年収の話は避けるべき?
結論からいうと、年収の話は基本的に避けるべきです。
そもそも、お金の話は非常にデリケートです。同じ年齢でも、財力や金銭感覚が全く違うことも珍しくないからです。
例えば同じ年齢の友人どうしでも、一方はフリーターで時給1200円(年収換算240万円)で働き、それに対してもう一方の友人は出世し、年収800万円で働いている、ということもあります。
極端な例ですが、こういう状況であればお金に対する価値観は大きく異なるでしょう。年収800万円の側が何気なく言ったお金の話、あるいはよく考えて慎重に発した一言でも、フリーター側には悪意がある形で伝わってしまう可能性があるからです。
一般的に年収800万円もあれば「高収入」であることに違いはありません。加えて、27歳という若さがあればなおさらです。
このような年収帯の違いによるギャップなどから、人間関係を悪化させないためにも、基本的に年収の話はすべきでないでしょう。
「お金を貸して」と言われるのは、言い方が原因かもしれない
同じ年収帯にある人同士であっても、お金の話をした結果、「お金を貸して」と言われることの多い人と少ない人に別れるはずです。その違いは、おそらくお金の話の始め方にあるはずです。
例えば、単に「年収はだいたい800万円くらい」と言う場合と「年収は800万円に増えたし、比較的余裕はあるかなあ」などと言う場合では、後者の方が「お金に余裕がある」というイメージが強くなるでしょう。また、後者の表現には「お金を持て余しており、頼めば貸してくれるのではないか」という印象も感じられる可能性があります。
やや極端に思われるかもしれませんが、言い方次第でここまで受け手の印象が変わるということが分かるでしょう。お金の話をする場合でも、「お金を貸して」と言われたくないのであれば、あまり余裕を見せるような言動をしない方がよいでしょう。
仮にお金を貸すならどうやって貸すべき?
もし、「お金を貸して」と言われた結果、どうしてもお金を貸さなければならなくなった場合でも、貸すなら「そのお金はもう帰ってこない」という覚悟で貸すべきです。
結局のところ、借りた人が返す保証を確保することは困難です。個人間で契約を結んで保証人を立てたとしても、本人や保証人となる者に返済できるお金があるなど、返済可能な状況でなければ、返済を受けることができません。
その上で「言った」「言わない」の論争になることを防ぐため、貸す場合はきちんと契約書を作成し、金額や条件に食い違いが無いようにしておくべきでしょう。
もしも貸す金額が何十万円、何百万円と高額なのであれば、公証役場にて公正証書としておくのもよいです。そうすることで、相手が返済を拒む際、相手の財産に対して裁判所を通じた強制執行がしやすくなります。
まとめ
古今東西、年収の話はトラブルのもとです。それが年齢27歳という若さで、年収800万円という高収入を得ている場合ならば、なおさらです。「お金を貸してほしい」と言われ、トラブルに発展することも決してあり得ない話ではありません。
トラブルに発展することやお金の無心を避けたいと考えているのであれば、今後はお金の話をできる限り避けるようにするべきでしょう。
執筆者:柘植輝
行政書士