更新日: 2024.06.12 年収

30代、勤続10年で年収500万円です。倍の「年収1000万円」になるのは難しいですか?

30代、勤続10年で年収500万円です。倍の「年収1000万円」になるのは難しいですか?
年収1000万円は、社会で働く人々にとって憧れの数字ともいえます。現在、年収が500万円前後の人でも、将来的に到達できるのか気になっている人もいるでしょう。
 
本記事では、年収500万円から1000万円を目指すことは可能であるかを紹介します。勤続年数別や年齢別の平均年収を紹介するとともに、年収1000万円を超えている人の割合や目指せる職業などもお伝えするため、今後年収をアップさせたいと考えている人は参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

30代で勤続10年の平均年収

国税庁が公表している「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、勤続年数別の平均年収は図表1の通りです。
 
図表1

勤続年数 男性 女性
1~4年 410万円 260万円
5~9年 480万円 292万円
10~14年 553万円 325万円
15~19年 632万円 363万円
20~24年 704万円 392万円
25~29年 756万円 450万円
30~34年 789万円 495万円
35年以上 684万円 388万円

国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」をもとに筆者作成
 
勤続10年では、男性で553万円、女性で325万円が平均年収であると分かります。勤続年数を重ねても、平均年収は最高で789万円です。
 
また、年齢別の平均年収は図表2の通りです。
 
図表2

年齢 男性 女性
20~24歳 291万円 253万円
25~29歳 420万円 349万円
30~34歳 485万円 338万円
35~39歳 549万円 333万円
40~44歳 602万円 335万円
45~49歳 643万円 346万円
50~54歳 684万円 340万円
55~59歳 702万円 329万円
60~64歳 569万円 267万円

国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」をもとに筆者作成
 
30代では、男性で485~549万円、女性で333~338万円が平均給与のようです。年齢を重ねても年収は最高702万円であり、年収を大幅にアップさせるためには、高収入が期待できる職業への転職を考える必要があるでしょう。
 

年収1000万円を超えている人の割合

「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、年収が1000万円を超える人の割合は図表3の通りです。
 
表3

男性 女性 男女
1000万円以上1500万円以下 6.2% 1.0% 4.0%
1500万円以上2000万円以下 1.3% 0.3% 0.8%
2000万円以上2500万円以下 0.4% 0.1% 0.3%
2500万円以上 0.5% 0.1% 0.3%

国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」をもとに筆者作成
 
男性の場合でも全体の10%にも達しておらず、年収1000万円以上の人の割合がどれだけ少ないかが分かるでしょう。
 

転職により年収がアップした人の割合

株式会社マイナビ(東京都千代田区)が運営するマイナビ キャリアリサーチ Labが行った調査「転職動向調査2024年版」によると、2023年の正社員転職率は7.5%でした。また、約半数が30~50代のミドル世代男性の転職で、経験を積んでから転職する人も増えていると考えられます。
 
また、転職者の約4割が年収アップしており、転職は年収を上げる一つの手段といえるでしょう。しかし、平均年収額は転職前が472万5000円、転職後が489万6000円で、平均17万1000円ほどの増加にとどまっており、転職をしても年収500万円から1000万円まで上げるのは、容易ではないといえます。
 

年収1000万円を目指せる主な職業

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」より、年収1000万円を目指せる代表的な職業を3つ紹介します。
 
表4

年間給与 年間賞与
航空機操縦士 1609万9200円 122万4400円
医師 1140万円 127万6300円
大学教授(高専含む) 794万8800円 275万1500円

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」をもとに筆者作成
 
年収を大幅にアップさせるためには、専門的なスキルを身につける必要があると考えられます。しかし、他の職業であっても働き方次第で年収1000万円以上を目指せるでしょう。例えば、役員に就いたり起業をしたりなどの手段も考えられます。
 

年収500万円から1000万円まで伸ばすための方法は限られる

令和4年分 民間給与実態統計調査によると、勤続年数でみた平均給与の最大値は789万円のため、通常の働き方をしていた場合、年収1000万円を目指すのは難しいと考えられます。転職によって年収がアップする人もいますが、一気に伸ばすのは難しいといえるでしょう。
 
年収1000万円を超える職業をみてみると、航空機操縦士や医師など、専門的な知識やスキルを要する職業であると分かります。年収1000万円を目指すなら計画的なキャリアアップが必要でしょう。
 

出典

国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査
株式会社マイナビ マイナビキャリアリサーチLab 転職動向調査2024年版(2023年実績)
厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 2023年
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集