更新日: 2024.08.14 年収
看護師志望の娘が「一般病院」か「夜勤のないクリニック」で迷っているそうです。年収差はどれくらいあるのでしょうか?
そこで今回は、一般病院とクリニックの違いや年収、仕事内容について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
一般病院とクリニックの違い
一般病院とクリニックではおもに以下の3つの違いがあげられます。
●入院患者のベッド数
●人員の配置基準
●役割
まずは入院患者のベッド数に違いがあり、ベッド数が20床以上であれば病院、20床未満であればクリニックの扱いになります。さらに人員の配置基準も医療法に基づき定められており、一般病院の場合は医師や看護師、准看護師にくわえて歯科医師や薬剤師なども配置しなければいけません。
一方でクリニックの場合は、医師と看護師、准看護師、看護師補助者を配置する必要があります。
また、一般病院とクリニックとでは担っている役割も異なります。一般病院は通常の診療から重症患者や緊急搬送などの対応まで行い、専門医や医療設備が充実しているといえるでしょう。
クリニックは地域のかかりつけ医の役割が大きく、軽いけがや病気などの診療を行います。クリニックでは対応できない患者は医師から紹介状などを作成してもらい、一般病院に診療に行く流れが一般的です。
一般病院とクリニックの看護師の平均年収
令和5年に健康保険組合連合会が行った令和4年の調査結果によると、一般病院とクリニックで勤務する看護師の平均年収は以下の通りです。
●一般病院の看護師の平均年収:521万円
●クリニックの看護師の平均年収:400万円
どちらも令和3年よりも平均年収は数万円程度上昇しているようですが、一般病院で勤務する看護師のほうが121万円年収が高い結果がでています。
一般病院の方がクリニックよりも年収が高い理由としては、夜勤による手当が加算されるケースが多いためと考えられます。
一般病院の看護師の働き方や仕事内容
一般病院で勤務する看護師の働き方は、夜勤のある勤務形態がメインとなる可能性が高いです。おもにシフト制とされているケースが多いため、土日も祝日も関係なく働くことになるでしょう。
病棟や外来、救命などのさまざまな部署が存在し、所属する部署によって仕事内容が異なります。病棟では基本は24時間態勢で入院患者の看護がメインとされており、外来では診療の補助や予防接種などの注射業務も行います。救命センターでの仕事も24時間態勢という点は病棟と同じです。
しかし、急病や事故、災害などで運ばれてくる救急患者への対応が仕事内容となるため、病棟や外来看護師よりも幅広い知識と看護技術が求められるケースが多いようです。
クリニックの看護師の働き方や仕事内容
クリニックで勤務する看護師の働き方は、一部夜勤があるクリニックもあるようですが、ほとんどは日勤となっているようです。シフト制ではなく、平日勤務がメインで土日休みまたは平日と土日のどちらか1日が休みの場合が多いとされています。
仕事内容は問診や採血などの一般的な診察の補助業務をメインとし、そのほかにも受付や電話対応、医療器具の消毒・洗浄などの事務的な仕事も行います。クリニックの場合は一般病院よりも少人数であるため、限られたスタッフ数で効率的に業務をこなしていく柔軟性が求められるでしょう。
一般病院とクリニックとでは平均年収に121万円の差がある
一般病院とクリニックで勤務する看護師の年収差は121万円とされています。クリニックは夜勤はあまりなく日勤がメインとなりますが、一般病院の場合は夜勤手当が加算されている分、年収が高い傾向にあるようです。
勤務先を決める際は年収だけではなく、それぞれの働き方や仕事内容も考慮したうえで選んでみてください。
出典
公益社団法人 日本病院協会 みんなの医療ガイド 病院の機能と組織 1.病院と診療所の違いは?
厚生労働省 医療法に基づく人員配置標準について 医療施設別、病床区分別の人員配置標準について(4ページ)
厚生労働省 健康保険組合連合会 第24回医療経済実態調査 結果報告に関する分析(34、39ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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