更新日: 2024.08.14 年収
結婚前を上回る年収であると回答した人は「3割」程度!世帯年収がいくらなら裕福に暮らせる?
そこで今回は、夫婦共働き世帯の平均世帯年収や生活費などから世帯年収でいくらあれば余裕を持って暮らせるのかを解説します。既婚者における結婚前後の収入の考え方の違いもご紹介しているため、参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
結婚後の収入は理想と現実に違いがあるのか?
令和3年度に内閣府の男女共同参画局では、既婚者における収入についての結婚前の理想と結婚後の実態に関して調査を行いました。
その結果、結婚前の理想としては自分自身に対して、男女問わず結婚後も「結婚前と同様の収入」を求めている方の割合が多い傾向にあるようです。しかし、結婚後の実際の収入は「結婚前と同様の収入」である割合が依然多いものの「結婚前を下回っても家庭のために時間をある程度使えるぐらいの収入」と回答する割合が増えています。
結婚前後でベースは結婚前と同様の収入を求めていますが、結婚後は収入よりも家族との時間をより重要視する、もしくは結果的にそうなった方が増えていることが分かります。
夫婦共働き世帯の平均収入
令和3年(2021年)の家計調査によると、夫婦共働き世帯(夫が世帯主)の1ヶ月あたりの平均収入は表1の通りです。
表1
子どもなし | 子ども一人 | 子ども二人 | |
---|---|---|---|
夫の収入 | 41万6336円 | 49万7728円 | 51万2363円 |
妻の収入 | 17万8889円 | 17万3886円 | 17万967円 |
合計 | 59万5225円 | 67万1614円 | 68万3330円 |
※総務省統計局 e-Stat 「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2021年」を基に筆者作成
1ヶ月あたりの世帯収入から単純に年収換算すると、710万円〜820万円程度の世帯年収があることになります。子どもありとなしの場合を比べると、子どもなしの世帯の方が収入は少ない傾向にあるようです。
また、夫のみが働く世帯の収入は月に48万706円となっており、平均年収は580万円程度となっています。共働き世帯の夫の収入と差はありませんが、妻の収入分がない分130万円〜240万円程度の少ない世帯収入となっています。
夫婦共働き世帯にかかる生活費
同調査によると、夫婦共働き世帯にかかる1ヶ月の生活費の平均は32万9517円とされています。その内訳は以下の通りです。
●食料:8万1770円
●住居:1万8257円
●光熱、水道:2万1584円
●家具、家事用品:1万2821円
●被服および履物:1万1530円
●保険医療:1万3188円
●交通・通信:5万3544円
●教育:2万3586円
●教育娯楽:2万9365円
●その他の支出:6万3872円
内訳のなかでは、食費が最も割合が高くなっているようです。
住居に関しては持ち家の方も含まれ平均額が算出されるため安くなっていますが、賃貸の方であればさらにお金がかかるでしょう。仮に夫婦2人暮らしで家賃10万円がかかっていれば、毎月43万円程度の生活費がかかってくることになります。41万円の生活費から必要な年収は単純計算で500万円ほどです。
子どもの有無などでも変わってきますが、夫婦共働き世帯では520万円程度の世帯年収があれば生活に特別困ることはないかもしれません。また、前述した夫婦共働き世帯の平均年収は710万円〜820万円程度であったため、必要な生活費を引いても毎月16万円〜25万円程度は自由に使用できるお金があることになります。
ただし、家庭により裕福と感じる世帯年収の基準はさまざまであるため、毎月ある程度余裕があったとしても裕福とは一概にはいえないでしょう。
夫婦共働き世帯で520万円程度の世帯年収があれば生活費を賄うことは可能だが、家庭の状況により裕福度は異なる
夫婦共働き世帯の平均年収は子どもの有無によっても変動しますが、710〜820万円程度とされています。夫婦共働き世帯では年間で520万円程度の生活費がかかるため、仮に710〜820万円程度の世帯年収があったとすると、毎月16〜25万円程度が自由に使えるお金として残るでしょう。
ただし、子どもの有無などによってはさらに生活費がかかるケースも考えられるため、平均の世帯年収があったとしてもあまり余裕のない家庭もあるかもしれません。
出典
内閣府 男女共同参画局 令和3年度 人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査報告書(75ページ)
総務省統計局 e-Stat 政府統計の総合窓口 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2021年<用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 表番号3-11 妻の就業状態,世帯類型別
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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