更新日: 2024.08.17 年収
現在は年収「400万円」なのですが、5年後に年収「800万円」を目指したいです。800万円になると生活は楽になりますか?
今回は、年収800万円の手取り額や主な支出について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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年収800万円の手取りはどれくらい?
個人の手取り収入は家族構成や住宅の有無などによって異なりますが、一般的に年収800万円の手取り額はおよそ600万円〜680万円で、年収400万円はおよそ316万円といわれています。
国税庁「タックスアンサー(よくある税の質問)No.2260所得税の税率」によると、年収800万円の所得税率は、23%(控除額は63万6000円)ですが、基礎控除48万円や給与所得控除(収入金額×10%+110万円=190万円)を含めると課税所得は562万円まで落ちるため、適用される所得税率は20%(控除額は42万7500 円)です。
なお、実際に所得税を計算する場合は、控除の前に収入から厚生年金や健康保険といった費用が差し引かれ、計算結果は個人によって異なります。
一方で、年収400万円であれば、基礎控除と給与所得控除、社会保険料を差し引くと大体の場合は税率5%が適用されます。年収800万円と400万円では適用される税率が15%も変わることが分かります。
世帯年収800万円の平均支出はどれくらい?
総務省統計局が毎年行っている「家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表」によると、2023年の年収750万円~800万円の世帯における1ヶ月あたりの平均消費支出額は32万6496円でした。
年収800万円の手取り年収は600万円~680万円であり、月収に換算するとおよそ50万円〜56万6000円です。平均通りの支出なら毎月17万4000円〜24万円程度を貯蓄に回せるでしょう。
一方で、同資料による年収350万円〜400万円の平均消費支出は25万8221円で、毎月の手取り額26万3000円(316万円÷12ヶ月)から支出を差し引くと、貯蓄に回せる金額はおよそ5000円です。
支出面で年収800万円と400万円を比較すると、貯蓄額の差はおよそ35倍〜48倍になることが分かります。年収が2倍になると、貯蓄できる金額は大幅に上がるようです。
年収800万円の人が手取りを増やす方法
年収800万円は所得税の負担額が大きくなるものの、平均的な生活をすれば年収400万円の時と比べて30倍以上の貯蓄ができることが分かりました。生活の余裕が十分ある金額ですが、誰もが裕福であるとは限らないでしょう。
例えば、子どもを私立の有名大学に通わせるために多額の入学金が必要になったり、ローンを組んで一戸建てを購入すれば貯蓄に回せるお金も大幅に減ったりします。年収800万円でもぜいたくできるとはいえず、日々の節約が必要になるでしょう。ここからは、年収800万円の人が手取りを増やす方法を紹介します。
持ち家なら住宅ローン控除を使う
ローンを組んで住宅を購入した場合、毎年の年末調整で住宅ローン控除を適用して所得税を減額できます。国土交通省「住宅ローン減税」によると、住宅ローン控除(住宅ローン減税)によって、ローン残高の0.7%を最大13年にわたって所得から控除できるようです。
年収800万円であれば、住宅ローンの借り入れ上限が増え、住宅ローン控除の節税効果も大きくなるでしょう。
ふるさと納税を活用する
ふるさと納税は、希望の市町村へ寄付を行い、寄付金額に応じた返礼品や税金の控除を受けられる制度です。ふるさと納税で寄付できる金額は収入が多いほど増え、受け取れる返礼品のグレードや節税効果が高くなることが想定されます。
年収800万円でも油断してはならない
年収800万円は、年収400万円よりも生活面でゆとりがあるものの、家族構成や生活水準によっては余裕がなくなる可能性もあります。住宅ローン減税やふるさと納税といった便利な制度を利用して手取り額を増やし、まとまった支出に備えてください。
出典
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.2260 所得税の税率
総務省統計局 家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表
国土交通省 住宅ローン減税
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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