更新日: 2024.08.24 年収

国会議員の「ボーナス引き上げ」のニュースを見ました。国会議員の年収はいくらで、どのように決まっているのでしょうか?

国会議員の「ボーナス引き上げ」のニュースを見ました。国会議員の年収はいくらで、どのように決まっているのでしょうか?
国会議員は、法律の制定や国の予算の議決、内閣総理大臣の指名など、日本の主軸である部分を整える仕事です。
 
重大な責務を担う国会議員は「年収が高い」というイメージを持つ方も多いでしょう。そのようななか、近年、国会議員のボーナスを含めた給与が上がるというニュースを見た方もいるかもしれません。
 
国会議員の給与は法律により定められており、期末手当についても毎年公表されるため、そこから年収を概算できます。
 
本記事では、国会議員の平均年収やその決まり方、そして国会議員の年収はなぜ高いかについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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国会議員の平均年収とその決まり方について

国会議員の年収は、毎月の「歳費」と年2回の「期末手当」を足すことで計算可能です。「歳費」は、法律によって金額が定められています。「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」によれば、歳費の詳細は以下の通りです。歳費は、役職により金額が定められています。
 

・議長:217万円
・副議長:158万4000円
・議員:129万4000円

 
これに加えて、期末手当は内閣官房内閣人事局より毎年報道資料が出ています。令和5年の6月と12月の資料によれば、各月の期末手当の試算は以下の通りです。
 

・令和5年6月:約310万円
・令和5年12月:約328万円

 
以上より、年間の期末手当は約638万円と推測されます。役職のない議員の歳費と期末手当を合わせた額は、2190万8000円です。約2200万であるといえるでしょう。
 
また、年収のほかにも国会議員として活動するにあたっての調査研究広報滞在費や立法事務費などが経費として支払われるのです。さらに、新幹線や飛行機での移動についても経費と見なされます。
 

国会議員の年収が高い理由

国会議員の年収が高い理由としては、以下の2点が挙げられます。
 
・選挙にかかわる候補者の負担が大きいから
議員として働くためには、選挙に出なければなりません。選挙へ立候補する際の供託金や宣伝の費用を含めると多額の自己負担が発生します。そのため、候補者の負担を軽減するためにも国会議員の年収は高く設定されているようです。
 
・サポートしてもらう際に自身で給与を支払う必要があるから
国会議員は膨大な量の業務をこなす必要があります。そのため国のお金で雇える「公設秘書」以外にも、働き手を増やさなければならないこともあります。「公設秘書」以外を雇う場合の給与は自身で支払わなければなりません。
 
先述したように、年収以外にも経費として支払われるものがありますが、活動には多額の出費が見込まれるため、年収が高いようです。
 
また、年収が高いことは「国会議員を目指したい」という動機にもなりえるでしょう。国の行き先を決める責任の重い仕事であるがゆえに、なり手を減らさないためにも年収が高いことは重要であるとも考えられます。
 
また、国会議員の給与は国民の支払った税金で賄われています。そのため、国会議員には誠実で責任のある行動が求められるでしょう。
 

国会議員の年収は約2200万円だが、役職によっても変動する

国会議員の年収を定める法律と報道資料によれば、国会議員の年収は約2200万円です。また、これに研究の費用や交通にかかわるものなど、さまざまな経費もつきます。国会議員のなかでも、役職が議長や副議長になれば、さらに年収が上がります。
 
一見すると年収が高く、経済的な余裕があるように思われるかもしれません。しかし、国会議員になるまでの選挙活動費や当選後の人件費に多額の出費も予想されるため、年収が多くても余裕がない場合もあるようです。
 
また、法律の改正によって国会議員の年収は今後上がっていく見通しです。今後の動向を注視していきましょう。
 

出典

e-Gov法令検索 国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律 第一条
内閣官房内閣人事局 報道資料 令和5年6月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給
内閣官房内閣人事局 報道資料 令和5年12月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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