更新日: 2024.08.24 年収

「給料が安い」の基準はいくらから?東京と地方の”賃金差”はいくらある?

「給料が安い」の基準はいくらから?東京と地方の”賃金差”はいくらある?
「自分の給料は安いのでは?」「東京へ行けば給料は上がるかもしれない」などと考える方もいるでしょう。実際の基準はそれぞれのライフスタイルなどによっても異なりますが、平均給与と比較して参考にできます。
 
そこで今回は、全国の平均年収や東京と地方でどれくらい差があるかについて調べてみました。給料の基準を比較する際のほかのポイントもご紹介しますので参考にしてみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

自分の給料は安い? 全国および地域別の平均年収を比較

自分の給料が安いかどうかを知るために、平均年収を調べて比較する方法があります。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、全国の平均賃金は31万8300円で、年間で計算すると381万9600円です。これにはボーナスが含まれていないため、ボーナス抜きで比較するとよいでしょう。
 
平均年収は地域によっても異なります。例えば地域別の平均賃金で最も高い東京都と最も低い青森県を比較すると以下のような差があります。

・東京都:36万8500円(年換算:442万2000円)
 
・青森県:24万9900円(年換算:299万8800円)

東京と地方の平均賃金を比較すると、上記のように月間で11万8600円、年間では142万3200円も差が出る場合があることが分かります。なお、全国の平均賃金よりも高い地域は東京都のほかに、栃木県、神奈川県、愛知県、大阪府でした。自分の給料の基準を知るために平均年収を調べる際は、地域差についても考える必要があるといえます。
 

東京と地方の生活費の差を比較

東京に住めば給料も上がって生活が楽になるというわけではありません。都市部では、地方と比較して家賃や生活費が高くなる可能性があるからです。例えば、総務省統計局の「家計調査 家計収支編(2023年)」から東京都区部と青森市で勤労者世帯の1ヶ月の消費支出を比較してみると以下の通りです。

・東京都区部:30万2955円
 
・青森市:24万8362円

東京や都市部では家賃相場や物価が高く、支出が増える傾向にあるといえます。また便利な環境ゆえに浪費をしやすい可能性も考えられます。一方で地方であれば支出が減るとは限らず、寒い地域では暖房費などの光熱費がかかったり、地方ではマイカーが必需品になり車の維持費やガソリン代などがかかったりする場合もあります。
 
どこに住んでいるかにかかわらず、各家庭および地域ごとの出費の種類の違いも考慮して、支出に対して十分な給料が得られているか判断できるでしょう。
 

給料の基準を比較する際に注目したいポイント

自分の給料が高いか低いかを判断する際は、地域別の平均年収のほかにも注目したいポイントがあります。例えば平均年収は業界によっても異なります。
 
前述した厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、産業別の賃金では「電気・ガス・熱供給・水道業」が41万200円(年換算:492万2400円)であったのに対し「宿泊業、飲食サービス業」は25万9500円(年換算:311万4000円)です。ほかにも性別・学歴別・企業規模別など、項目別に平均年収を比較できます。
 
さまざまな観点で自分の給料を比較して「低い」と判断できる場合は、上司に相談したり副業をしたりできるでしょう。または転職を検討して年収アップを狙えるかもしれません。
 

東京と地方では平均の給料に11万8600円も差が出る場合あり! 給料の安い基準は個々の状況で異なる

東京と地方の平均賃金を比較したところ、東京都と青森県では月間で11万8600円、年間では142万3200円の差があり、地域別で大きく異なることが分かりました。ただし東京や都市部では生活費が高くなる傾向にあるため、一概に生活が楽になるとはいえません。給料の基準を比較する際は、平均年収に地域差があることや、各家庭および地域ごとの出費の違いも考慮して、支出に対して十分な給料が得られているか判断できるでしょう。
 
地域別だけでなく、産業別・性別・学歴別・企業規模別など、項目別に平均年収を比較できます。さまざまな観点で自分の給料が低いかどうかを判断して、収入アップの要否を検討できるかもしれません。
 

出典

厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 結果の概要 (5)産業別にみた賃金
厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 結果の概要 (10)都道府県別にみた賃金 第7図 都道府県別賃金(男女計)
政府統計の総合窓口(e-Stat) 総務省統計局 家計調査 家計収支編 総世帯(2023年) <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 表番号2 都市階級・地方・都道府県庁所在市別 総世帯・勤労者世帯・勤労者世帯以外の世帯
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集