世帯年収200万円のシングル家庭です。また「非課税世帯に10万円」らしいですが、なかなか通知が届きません。わが家は“対象外”なのでしょうか…?

配信日: 2024.08.27

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世帯年収200万円のシングル家庭です。また「非課税世帯に10万円」らしいですが、なかなか通知が届きません。わが家は“対象外”なのでしょうか…?
日本は長年続いたデフレを脱却するチャンスを迎えています。しかし、賃上げが追い付いていない中、みるみる上がる物価に生活苦を余儀なくされている人も多いでしょう。特に年収が低い世帯への打撃は大きくなりやすいことから、政府は2024年も「物価高騰対策支援給付金」の支給を決定しました。
 
ただ、なかなか給付金の通知が届かない家庭もあるようです。なぜなのでしょうか。本記事でその理由を解説します。
佐々木咲

執筆者:佐々木咲(ささき さき)

2級FP技能士

物価高騰対策支援給付金を受け取れる人

物価高騰対策支援給付金は1世帯当たり10万円となっており、対象者は2024年6月3日時点で「世帯全員の2024年度住民税均等割が非課税である世帯」もしくは「世帯全員が2024年度住民税均等割のみ課税者である世帯」です。
 
つまり、「家族全員に住民税が全くかかっていない」、もしくは「住民税がかかっていても均等割の年間5000円ほどのみ」の世帯を指します。
 
なお、2024年度の住民税ということは、対象となる年収は2023年分となります。
 

そもそも年収200万円は給付金の対象なの?

住民税は均等割と所得割で構成されており、両方かかっていない人はもちろんのこと、均等割のみかかっている人も給付金の対象となりますが、所得割もかかっている人は対象外です。所得割がかかる年収は自治体によって若干異なりますが、東京都の場合は100万円となっています。
 
「では年収200万円は対象外なのでは?」となりますが、ひとり親の場合には、合計所得金額が135万円以下(給与所得者の場合は、年収204万4000円未満)であれば、均等割と所得割のいずれも非課税となります。
 
また、ひとり親でなくても扶養家族がいる場合には、所得が次の算式で計算した金額以下であれば、所得割はかかりません。
 
35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+42万円以下
 
例えば扶養親族が3人いる人であれば、35万円×4人+42万円=182万円の所得までは所得割がかからないので、年収にすると約270万円です。
 

それでも給付金が受け取れない理由

年収200万円で扶養のいるシングル家庭であれば、住民税は均等割と所得割のいずれもかかっていないでしょう。それでも給付金の通知が届かない理由は、「また非課税世帯に10万円」と言っていることから、おそらく前回2023年の給付金を受け取っているのではないでしょうか。
 
物価高騰対策支援給付金は、2024年度に新たに対象者となった人が受け取れるものであり、2023年度も対象者であった人には支給されません。
 

まとめ

年収200万円のシングル家庭であれば、住民税非課税世帯として「物価高騰対策支援給付金」を受け取れるでしょう。しかし、2023年度も受け取っていたのであれば対象外となります。
 
2023年、2024年いずれも物価高騰が続いているので疑問に思う人も多いかもしれませんが、国が決めたやり方です。政府には柔軟な対応をしてもらいたいものですね。
 

出典

杉並区 令和6年度新たな住民税非課税世帯等に対する物価高騰対策支援給付金(10万円)の支給
東京都国税局 個人住民税
 
執筆者:佐々木咲
2級FP技能士

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