更新日: 2024.08.29 年収
勤続年数20年でコツコツ頑張ってきましたが、最近「実力主義」の風潮があり怖いです…。勤続年数と年収はあまり関係ないのでしょうか?
今回は勤続年数と年収にどのような関係性があるのかをまとめました。あわせて、年功序列のメリットやデメリットもご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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勤続年数と年収に関係性はある?
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」を基に年齢別の階級賃金を見てみると、表1のように賃金が推移しています。
表1
年齢 | 平均賃金 |
---|---|
~19歳 | 19万円 |
20~24歳 | 22万4600円 |
25~29歳 | 25万8300円 |
30~34歳 | 28万6000円 |
35~39歳 | 31万4800円 |
40~44歳 | 33万8800円 |
45~49歳 | 35万5700円 |
50~54歳 | 37万1100円 |
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」を基に筆者作成
表1の結果から、年齢が高くなれば賃金も増加する傾向にあることが分かります。独立行政法人労働政策研究・研修機構が発表している「性別、勤続年数階級による賃金カーブ」でも、勤続年数が延びれば賃金が高くなるとのデータがあるため、勤続年数と年収には、一定の関係性があると考えられます。
年功序列のメリット
年功序列を導入するメリットとして、以下の2つがあげられます。
●社員が定着しやすい
●従業員の育成がしやすい
まず、年功序列を採用すれば、長く勤めるほど給与やポジションが上がっていくことが一般的です。そのため、社員も将来的に給与が上がる・ポジションを得られると考え、その会社にも定着しやすくなるでしょう。
また、年齢や勤続年数によって給与やポジションが上がっていくため、どのような育成をしていけばいいかを決めやすいこともメリットです。実際に自分が仕事を教える立場になった際、何を伝えるべきかが明確になります。
育成には長い時間を有することもあるため、これら2つのメリットを有効活用できるでしょう。
年功序列のデメリット
年功序列を採用するデメリットとして考えられることは、以下の2つです。
●新入社員や若手がやる気を得にくい
●人件費が高くなりやすい
年功序列を採用している場合、新入社員や若手がやる気を得にくい可能性があります。これは成果を出した場合であっても、思ったような評価が得られないことが関係するといえるでしょう。
また、年齢や勤続年数にともなって給与が上がっていくことが関係し、人件費がかさんでしまう可能性もあります。特にベテラン社員が増えてくれば、人件費に関するコストがかさんでしまい、経営面に影響を与えるおそれがある点も理解しておきましょう。
勤続年数と年収には一定の関係性があると考えられる
企業によっては、実力主義の風潮があることも事実です。しかし、厚生労働省の調査結果を見てみると、勤続年数と年収には一定の関係性があると考えられます。
そのため、一つの企業に長く勤めるのは効果的な選択となるでしょう。また、実力が一切関係ないわけでもないでしょう。仕事の中で自分のできることや得意分野を見つけることも重要です。
もちろん同じ勤続年数であっても、年収やポジションが異なるケースもあるでしょう。そのため、ただ長く勤めていれば、高収入につながるわけでない点も理解しておいてください。
出典
厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査の概況(7ページ)
独立行政法人労働政策研究・研修機構 早わかり グラフで見る長期労働統計 賃金 図5 賃金カーブ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー