娘の彼氏はNPO法人(非営利団体)の職員です。給料やボーナスはしっかりと得られているのでしょうか?

配信日: 2024.09.22

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娘の彼氏はNPO法人(非営利団体)の職員です。給料やボーナスはしっかりと得られているのでしょうか?
ボランティアを行っている団体というイメージが強いNPO法人(非営利団体)ですが、具体的な活動内容や、給与額が気になる方もいらっしゃるでしょう。
 
そこで本記事では、内閣府が公表する資料を基に、NPO法人の給料や主な収入源について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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NPO法人とは

NPO法人とは「特定非営利活動法人」とも呼ばれる組織で、特定非営利活動促進法に基づき法人格を取得した法人のことです。株式会社や合同会社とは異なり、利益を目的とせずボランティアに近い形で活動しているようです。
 
収益を目的とする事業を行うこと自体は認められますが、事業で得た収益はさまざまな社会貢献活動に充てることになります。
 
また、一定の基準を満たすものとして、所轄庁より、設立の認証を受けたNPO法人は「認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)」と呼ばれ、税制上の優遇措置を受けることができます。
 
内閣府NPOホームページ「特定非営利活動(NPO法人)制度の概要」を基に、NPO法人が行う「特定非営利活動」の一部をご紹介します。
 

・保健、医療または福祉の増進を図る活動
・社会教育の推進を図る活動
・まちづくりの推進を図る活動
・観光の振興を図る活動
・学術、文化、芸術またはスポーツの振興を図る活動
・環境の保全を図る活動
・災害救援活動
・人権の擁護または平和の推進を図る活動
・国際協力の活動
・男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
・子どもの健全育成を図る活動

 
特に「保健、医療または福祉の増進を図る活動」についての法人数が最も多いようです。
 

NPO法人の給料について

内閣府が公表している「2023年度(令和5年度)特定非営利活動法人に関する実態調査」を基に、NPO法人の年間給料手当総額を表1にまとめました。
 
表1

中央値 平均値
有給職員 認証法人 118万8000円 1694万円
認定・特例認定法人 600万円 3586万円
常勤の有給職員 認証法人 112万円 1053万1000円
認定・特例認定法人 444万6000円 2537万7000円

出典:内閣府「2023年度(令和5年度)特定非営利活動法人に関する実態調査」を基に筆者作成
 
中央値と平均値には大きな差がありますが、実際にもらっている金額は、中央値の方が近いと考えられます。中央値のデータから、年収は約120万円~600万円と想定できるでしょう。
 
また、役員になると、年間平均で約89万円~139万円の役員報酬がもらえる場合もあるようです。
 
国税庁長官官房企画課による「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、一人当たりの年収の平均は457万6000円です。NPO法人の年収は、民間企業と比べると低い傾向にあることが分かります。特に年収約120万円の場合は、ほかにも収入を確保しなければ生活が難しいかもしれません。
 

NPO法人の収入源は?

NPO法人の主な収入源について、内閣府の「2023年度(令和5年度)特定非営利活動法人に関する実態調査」による結果を、表2にまとめました。
 
表2

内容 認証法人 認定・特例認定法人
会員からの会費収入 23.7% 13.5%
個人や民間(企業)からの寄附金 6.1% 25.3%
個人や民間(企業)からの助成金・補助金 3.6% 5.2%
行政からの助成金・補助金 19.1% 14.3%
利用者からの料金収入(物販等を含む) 14.5% 12.4%
行政からの委託、または指定管理者としての業務 20.0% 20.0%
企業からの委託 2.7% 1.6%
その他 10.1% 7.7%

出典:内閣府「2023年度(令和5年度)特定非営利活動法人に関する実態調査」を基に筆者作成
 
NPO法人の収入源は、認証法人の場合は「会員からの会費収入」が最も多く、認定・特例認定法人では「個人や民間(企業)からの寄附金」が最も多くなっています。
 
なお、認定・特例認定法人に寄付をすると、所得控除または税額控除が適用されるメリットがあるため、寄付金収入が最も多い結果になっていると考えられます。
 

NPO法人職員の年間給与額平均は約120万円~600万円。収入源は会費や寄附金である

内閣府による「2023年度(令和5年度)特定非営利活動法人に関する実態調査」によれば、NPO法人の年間給料手当総額は、約120万円~600万円です。役職手当報酬額は平均で、約89万円~139万円です。
 
NPO法人の収入源はいくつかありますが、「会員からの会費」や「個人や民間(企業)からの寄附金」がメインとなっているようです。ボーナスの金額についてはデータがありませんでしたが、役員手当がつけば給料がアップする可能性はあります。
 

出典

内閣府 2023年度(令和5年度)特定非営利活動法人に関する実態調査(6、20、34ページ)
内閣府 NPOホームページ 特定非営利活動(NPO法人)制度の概要
国税庁長官官房企画課 令和4年分 民間給与実態統計調査(15ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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