更新日: 2024.11.21 年収
友人が転職して、年収500万円から「700万円」にアップしたそうです。職場を変えるだけで「200万円」の給与アップは可能なのでしょうか?
例えば、転職して年収500万円から700万円にアップするケースも考えられます。しかし、職場を変えるだけで年収を200万円も上げることは可能なのか気になる方もいるでしょう。
そこで今回は、転職で年収が上がるものなのか、上がるとしたら平均でいくらくらいが相場なのかを調べてみました。年収200万円アップを実現するためのポイントもご紹介しますので参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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転職で年収は上がる? 上がるとしたらいくら?
パーソルキャリア株式会社「Job総研」が実施した「転職と年収に関する実態調査」によると、「これまでの転職経験で年収はどのようになりましたか」に対する回答は以下の通りです。
・年収が上がった:58.2%
・年収が下がった:21.7%
・変わらない:20.1%
同調査から、転職は年収アップの手段になり得ることが分かります。また、転職でアップした年収額の平均は39万8000円(中央値:50万円)です。友人が転職して年収500万円から700万円にアップした場合、200万円という大幅な年収アップに成功したといえるでしょう。
なお、国税庁長官官房企画課の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、年収500万円を超える人の割合は33.8%なのに対して、年収700万円を超える人の割合は15.9%です。そのため、転職により年収500万円から700万円にアップをすることは可能であるとはいえ、簡単なことではないことも分かります。
一方で、転職により必ずしも年収がアップするわけではなく、21.7%は年収が下がっており、その平均額は34万1000円(中央値:40万円)です。ただし、年収を上げることだけが転職の目的ではなく、年収は下がっても「職場で気の合う仲間ができた」「残業が減った」「テレワークで働けた」などの理由で成功したと考える人もいます。
転職で200万円の給与アップを狙うポイント
転職で200万円の給与アップを実現した友人のように、大幅に年収を上げたい人もいるでしょう。転職で年収を上げるポイントは以下の通りです。
高い年収が期待できる転職先を選ぶ
同じ職種でも会社によって年収は異なるため、転職先の平均年収をチェックしておくことは大切です。同じ職種であれば、身に付けた技術や経験が評価されて、高い年収で雇いたいと考えてくれるかもしれません。
また、成果主義を採用している会社では、年齢などに関係なく年収アップを実現できる可能性があります。業界によっても平均年収には差があるため、思い切って年収の高い業界への転職も検討できるでしょう。
なるべく早いタイミングで転職活動を始める
Job総研の調査によると、年代によっても転職で年収が上がった人の割合は異なります。20代で年収がアップしたのは61.3%、30代で64.9%ですが、40代になると53.5%、50代だと36.9%です。
年代が上がるにつれて、転職で年収アップする割合は低くなっているため、大幅な年収アップを狙いたければ、なるべく早いタイミングで転職活動を始めることも大切なポイントといえます。
自己分析をして自分の市場価値を把握する
転職活動で自分をアピールするために、自己分析をして自身の強み・弱みを知っておくことは大切です。自分のスキル・資格・経験がどういった業界で求められているのかを考えることで、自分の市場価値を把握できます。これらを基に、面接時では自己アピールをして、年収アップのための交渉材料にできるでしょう。
転職で年収アップは可能だが200万円の給与アップには対策が必要
今回参照した調査結果によれば、転職で年収が上がったと回答した人の割合は58.2%で、半数以上であることが分かりました。転職の理由はさまざまですが、年収アップの手段になり得るといえます。しかし、上がった年収の平均額は約40万円で、200万円の給与アップを狙うことは簡単ではありません。
転職により、大幅な年収アップを狙いたければ、自身の経験やスキルを生かせる同じ業種の会社や成果主義を採用している会社など、高い年収が期待できる転職先を選ぶ必要があります。また、なるべく早いタイミングで転職活動を始めたり、自己分析をして自分の市場価値を把握したりすることも、転職で大幅な年収アップを狙う大切なポイントです。
出典
パーソルキャリア株式会社 JobQ Town Job総研「転職と年収に関する実態調査」を実施
国税庁長官官房企画課 令和5年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告- II 1年を通じて勤務した給与所得者 3 給与階級別分布(23ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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