更新日: 2024.11.26 年収

娘の友人は「客室乗務員」になったそうですが、年収はどれくらいなのでしょうか?大手航空会社とLCCの給料を比較した場合、違いはありますか?

娘の友人は「客室乗務員」になったそうですが、年収はどれくらいなのでしょうか?大手航空会社とLCCの給料を比較した場合、違いはありますか?
客室業務員とは一般的に旅客機における搭乗案内や機内サービス提供などの業務を行う人のことです。
 
常に笑顔でハイレベルなサービスを提供してくれる客室乗務員は、いくらくらいの年収なのかと考えたことのある人もいるでしょう。娘の友人が就職したのであれば、なおさらでしょう。
 
そこで今回は、大手航空会社と低価格運賃が売りのLCC、それぞれの給与額を比較します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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航空機客室乗務員の平均年収は

まずは、航空会社全体の客室乗務員の平均年収を確認してみましょう。令和5年賃金構造基本統計調査によると、10人以上の従業員がいる会社に勤務する航空機客室乗務員の平均給与・賞与から計算した平均年収が表1です。
 
なお「きまって支給する現金給与額」とは、基本給に通勤手当や家族手当、超過労働給与額などを含んだ額で、社会保険料や所得税を控除する前の額を指します。
 
表1

きまって支給する現金給与額 年間賞与その他特別給与額 年収
38万6400円 70万2700円 533万9500円

※総務省統計局「令和5年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成
 
客室乗務員全体の平均年収は、533万9500円です。国税庁の令和5年分民間給与実態統計調査によると、給与所得者全体の平均年収は459万5000円であるため、客室乗務員の平均年収の方がおよそ75万円高くなっています。 
 

大手航空会社とLCCの年収を比較

では、大手航空会社とLCCでは、年収に差があるのでしょうか? 公的に各航空会社の平均年収が発表されているわけではないため、求人サイトで公表している求人データの結果を基に比較してみます。
 

大手航空会社の客室乗務員の年収

大手航空会社2社に勤務する客室乗務員の平均年収は、およそ460万円前後です。国税庁の民間給与実態統計調査で発表している給与所得者全体の平均年収とほぼ同額という結果になっています。
 
ただし、どちらも年収には幅があり、もっとも高い年収をもらっている人の場合は860万円~900万円と平均の2倍近い額となっています。各社ホームページの採用情報によると、初任給は基本給がおよそ21万円ほどに加え乗務手当など支払われることや、賞与が年3回あることが共通しています。
 

LCCの客室乗務員の年収

次に、LCC5社の平均年収を確認します。LCC5社の中で、もっとも高い航空会社の平均年収は431万円、もっとも低い航空会社が299万円でした。すべての航空会社が、給与所得者全体の平均年収459万5000円を超えていません。
 
また、正確な数値ではないとはいえ、大手航空会社の平均年収と比べても少ない結果となっています。LCC各社が大手航空会社と比べ、年収が低くなるのは次のような理由が考えられます。


・基本給が大手航空会社と比べ5万円ほど少ない
・賞与が業績によって支給されない可能性がある
・基本給に乗務手当が含まれている

 

客室乗務員になるメリット

年収以外の面でも、客室乗務員にはさまざまなメリットがあります。例えば、次のような点です。


・フライト先で宿泊できることがある
・福利厚生が手厚い航空会社が多い
・社内割引で航空券を購入できる

旅行好きな人の中には、これらのメリットに魅力を感じ、就職する人もいるかもしれません。
 

客室乗務員の平均年収は533万9500円!大手の方がLCCよりも給料が高い傾向にある

令和5年賃金構造基本統計調査によると、客室乗務員全体の平均年収は533万9500円です。航空各社で比較すると、LCCよりも大手航空会社の方が年収が高くなりやすい傾向にあるようです。
 
とはいえ、客室乗務員の仕事には、「フライト先で宿泊できることがある」「社内割引で航空券を購入できる」など、メリットも数多くあります。給料よりも、これらの福利厚生などに魅力を感じて入社する方もいるでしょう。
 

出典

総務省統計局 e-Stat 政府統計の総合窓口 賃金構造基本統計調査職種 令和5年賃金構造基本統計調査職種 一般労働者 職種 表番号1 職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)2023年
国税庁 令和5年分民間給与実態統計調査ー調査結果報告ー Ⅱ 1年を通じて勤務した給与所得者 2平均給与 (第8表)平均給与(15ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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