「民間企業」と「公務員」で年収に差はあるの? 20代と40代、それぞれの平均年収について解説
配信日: 2024.12.05
そこで本記事では、民間企業と公務員を比較し、20代と40代で平均年収にどれほどの差があるのかを紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
20代の平均年収
まずは20代の年収を、民間企業と公務員で比較してみましょう。
民間企業で働く20代の平均年収
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、民間企業に勤める20代の平均年収は約374万円です。表1は、民間企業で働く20代の平均年収です。
表1
20~24歳 | 25~29歳 | |
---|---|---|
全体 | 335万1300円 | 414万700円 |
男性 | 351万5300円 | 439万3300円 |
女性 | 318万300円 | 381万1600円 |
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」より筆者作成
公務員で働く20代の平均年収
人事院の「令和6年国家公務員給与等実態調査」によると、20代公務員の平均年収は約374万円です。また、令和6年から公務員の賞与は年間4.6ヶ月分と発表されています。公務員として働く20代の平均年収が表2です。
表2
高卒 | 短大卒 | 大学卒 | 大学院卒 | |
---|---|---|---|---|
1年未満 | 305万565円 | 325万6688円 | 349万4167円 | 382万5038円 |
1年~2年未満 | 322万5496円 | 347万3069円 | 359万8133円 | 392万8822円 |
2年~3年未満 | 327万6491円 | 361万8153円 | 370万9868円 | 405万4865円 |
3年~5年未満 | 342万4680円 | 376万8648円 | 387万1419円 | 431万5618円 |
5年~7年未満 | 373万833円 | 395万4917円 | 410万8749円 | - |
7年~10年未満 | 400万5480円 | 424万6894円 | - | - |
10年~15年未満 | 448万1070円 | - | - | - |
出典:人事院「令和6年国家公務員 給与等実態調査」より筆者作成
20代で民間企業と公務員の平均年収を比較しても、あまり差はないようです。
40代の平均年収
40代は社歴も長くなる傾向があり、昇給や役職によって給与が増加傾向です。20代と比較すると、どれほど年収が高くなっているのか、確認しましょう。
民間企業で働く40代の平均年収
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、民間企業で働く40代の平均年収は約561万円です。表3は、年代と性別ごとの平均年収です。
表3
40~44歳 | 45~49歳 | |
---|---|---|
全体 | 547万5710円 | 574万8200円 |
男性 | 613万2100円 | 651万2400円 |
女性 | 424万1600円 | 437万2900円 |
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」より筆者作成
民間企業で働く40代は、学歴や役職の違いによって、平均年収より高い年収を得ている人が多くいることも考えられます。また、性別による年収の差が大きいことも分かりました。
公務員で働く40代の平均年収
40代で公務員として働く人の平均年収は、人事院の「令和6年国家公務員給与等実態調査」によれば約583万円です。表4は、勤務年数と学歴による40代の平均年収です。
表4
高卒 | 短大卒 | 大学卒 | 大学院卒 | |
---|---|---|---|---|
10年~15年未満 | 448万1070円 | 485万6513円 | 506万3299円 | 554万2342円 |
15年~20年未満 | 504万6632円 | 536万1119円 | 584万1656円 | 616万6286円 |
20年~25年未満 | 565万2914円 | 584万312円 | 632万5364円 | 659万814円 |
25年~30年未満 | 619万6780円 | 632万8285円 | 673万9650円 | - |
30年~35年未満 | 656万5831円 | - | - | - |
出典:人事院「令和6年国家公務員 給与等実態調査」より筆者作成
公務員も高学歴であるほど年収は高くなることが分かりました。
勤続年数が多い公務員は高い年収が期待できる
民間企業では、20代と40代の平均年収の差は約187万円でした。一方、公務員は勤続年数が長いほど平均年収は高く、給与制度上は男女の区別がないため、20代と40代では約209万円の差が出ました。
以上のことから、20代で公務員になって働き続けた方が、40代で高い年収を安定して確保できる可能性は高いといえるでしょう。
出典
厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
人事院 令和6年国家公務員 給与等実態調査
人事院 令和6年 人事院勧告・報告の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー