更新日: 2024.12.10 年収

友だちは冬のボーナスが70万円だったようです。私は20万円だったのですが、平均はどのくらいでしょうか?

友だちは冬のボーナスが70万円だったようです。私は20万円だったのですが、平均はどのくらいでしょうか?
冬のボーナスシーズンが近づくと、同僚や友人との間でボーナスの金額について話題になることもあるでしょう。友人よりも自分は少なかったと感じると、「自分のボーナスは平均よりも少ないのでは?」と不安に思うかもしれません。
 
本記事で、厚生労働省の調査結果を紹介しますので、自分のボーナスの金額が適正なのかを考えてみましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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令和5年冬のボーナス支給額

厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和6年2月分結果速報等」によると、令和5年の年末賞与(令和5年11月~令和6年1月に支給された賞与)の支給額は、賞与が支給された事業所における1人あたり平均で39万5647円となっています。
 
令和5年における産業別の年末賞与平均支給額は、図表1の通りでした。
 
図表1

産業 令和5年冬季ボーナス 前年比
調査産業計 39万5647円 0.7%
鉱業,採石業等 58万1210円 6.8%
建設業 49万9260円 0.1%
製造業 52万3946円 1.9%
電気・ガス業 80万3194円 -0.3%
情報通信業 71万3851円 7.7%
運輸業,郵便業 41万1790円 5.4%
卸売業,小売業 36万7165円 0.5%
金融業,保険業 64万5024円 3.8%
不動産・物品賃貸業 54万8808円 -1.1%
学術研究等 63万490円 -0.6%
飲食サービス業等 6万9234円 2.4%
生活関連サービス等 17万269円 3.6%
教育,学習支援業 53万5395円 -0.4%
医療,福祉 29万826円 -5.9%
複合サービス事業 45万9608円 0.8%
その他のサービス業 23万9074円 9.8%

出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和6年2月分結果速報等」をより筆者作成
 
このデータから、業種による賞与の差が明確に見受けられます。
 
一番多くボーナスを得ている産業は電気・ガス業の80万3194円、一番ボーナスが低い産業は飲食サービス業等の6万9234円です。その差は、73万3960円となります。
 

2024 年冬のボーナス見通し

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(東京都港区)の「2024 年冬のボーナス見通し」によると、2024年の冬季における民間企業(調査産業計・事業所規模5人以上)のボーナスは、前年比+2.5%の増加で、4年連続でボーナスが増加することが見込まれています。
 
背景にあるのは企業の業績改善や深刻化する人手不足で、夏季と同様に2%台の伸びの見込みと発表がありました。
 

会社のボーナスが少ない理由

ボーナスや賞与が少ない場合、その理由を理解することが大切です。なぜ支給額が少ないのかを考えてみましょう。
 

利益が少ない

民間企業では、ボーナスや賞与は会社の利益に基づいて支給されることが多いです。円安や物価高騰、または市場の需要の変動など、さまざまな要因で利益が減少した場合でも、ボーナスや賞与も少なくなるかは企業によって異なります。
 

在籍期間や成績

ボーナスや賞与の額は、一定の査定期間内の評価に影響されます。一般的に、冬のボーナスは当年4~9月の成果を反映します。ちなみに、夏のボーナスは前年10月から当年3月までです。
 
その期間に在籍していなかったり、成績が思わしくなかったりした場合は、期待した額が支給されない可能性があります。
 

企業の体質

ボーナスの支給額は、企業の業績や同業他社の動向によって異なります。したがって、会社が十分な利益を上げ、自身も好業績であった場合でも、ボーナスや賞与が少ないことがあります。
 
同業他社と比較して支給額が著しく低い場合、その会社は「成果を従業員に還元する」という考えが希薄な可能性があります。ただし、基本給が高く設定されている、福利厚生が充実しているなど、賞与のほかに考慮する点もあることを認識しましょう。
 

ボーナス額は業種によって大きく異なる

厚生労働省の令和5年のデータによると、全国の事業所で支給された冬のボーナス(令和5年11月〜令和6年1月)は1人あたり平均で39万5647円です。これを基にすると、20万円のボーナスは平均よりも少ないといえるでしょう。
 
ただし、ボーナス額には業種や企業の業績、個人の成績など多くの要因が影響します。例えば、あなたが所属する業種や、評価がどのように行われたかも関係します。そのため、ボーナス額が平均に届かないことがあったとしても、必ずしも自分だけが不利というわけではありません。
 
今後のボーナス支給額が増加する可能性もあるため、会社や業界の状況を把握し、次回に向けてどうすればよいかを考えることが重要です。
 

出典

厚生労働省 毎月勤労統計調査 令和6年2月分結果速報等
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 2024 年冬のボーナス見通し
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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