特別養護老人ホームで「介護職員」として働いているという友人。「夜勤もあるのに手取りは20万円」と話していたのですが、介護業界ではもらえている方なのでしょうか?
配信日: 2024.12.10
この記事では、介護職員の平均年収や推移についてまとめました。年収アップのポイントについてもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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介護職員の平均年収
厚生労働省が発表している「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」によると、介護職員の平均月給は31万8230円です。この中には賞与や手当などの金額も含まれており、年収に換算すると381万8760円となります。
仮に32万円とした場合、手取りは約25万円になると考えられるでしょう。ただし、実際には賞与が毎月支払われているわけではないため、必ずしもこの金額になるとは限りません。
以上を踏まえると、現在もらっている手取りが20万円なのであれば、介護職員としての相場よりは少ない可能性があると考えられます。ただし、ここで紹介している金額は賞与や手当を含めて12ヶ月に換算した結果となるため、その分を加味して計算したうえで、平均より少ないかを判断するとよいかもしれません。
介護職員の年収はどのように推移している?
介護職員の年収は、増加傾向にあるようです。厚生労働省の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」では、令和3年12月と令和4年12月の介護職員の月給で比較してみると、1万7490円増加しているとの結果が掲載されていました。この分を年収に換算すると、約21万円増加していることが分かります。
年収が増加している背景には、介護職員等ベースアップ等支援加算が関係していると考えられます。介護職員等ベースアップ等支援加算は「対象介護事業所の介護職員(常勤換算)の賃金引上げに相当する額」のことで、一人あたり9000円の引き上げにつながっているようです。
なお、すべての介護事業所が対象になるわけではなく、厚生労働省が定める取得要件を満たす必要があります。気になる場合は要件および勤務先が取得しているかを調べてみてください。
介護職員が年収アップにつなげるポイント
介護職員が年収アップにつなげるポイントとして、以下の内容があげられます。
●資格を取得する
●夜勤の回数や頻度を増やす
●キャリアアップを目指す
●昇進を目指す
●条件のよい施設へ転職する
年収アップのためにまずできることとして、資格の取得があげられるでしょう。「社会福祉士」や「介護支援専門員(ケアマネージャー)」など、現在の職場が評価や手当の対象としている資格を取得すれば、その分収入の増加につながるかもしれません。
また、資格の取得によってキャリアアップにつながる可能性も考えられます。キャリアアップによって昇進のチャンスにつながることもあり、これらが上手くいけば収入アップを目指せる可能性があります。
手取りが20万円の場合、介護職員の平均からは若干下回っていると考えられる
介護職員の平均月給は31万8230円です。手取りに換算すると25万円程度となり、現在20万円を毎月の給与として受け取っているのであれば、平均から下回っている可能性があります。
ただし、平均月給の中には賞与や手当などの金額も含まれています。そのため、年収に換算してみれば、それほど大きな差にはならないかもしれません。
現在の月給に不満があるなら、今回紹介した年収アップのポイントを実践してみましょう。そうすることで手取り額の増加も見込め、納得のいく状況に改善できるかもしれません。
出典
厚生労働省 令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要
厚生労働省 令和4年度介護報酬改定について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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