「専業主婦」の家庭の収入事情|「夫の平均年収」は? 共働き世帯の平均世帯年収といくらくらいの差がある?

配信日: 2024.12.13

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「専業主婦」の家庭の収入事情|「夫の平均年収」は? 共働き世帯の平均世帯年収といくらくらいの差がある?
「専業主婦」は、家事や育児などに専念している女性を指すようです。しかし専業主婦の中には、乳幼児の預け先がない、親の介護、夫が転勤族などさまざまな事情を抱える人もいるため、「働いていない」イコールお金に余裕があるわけではない人もいるでしょう。
 
そこで今回は、専業主婦世帯の割合や収入事情について詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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専業主婦世帯の割合

まずは、専業主婦の世帯がどの程度の割合でいるのか、確認してみましょう。独立行政法人労働政策研究・研修機構によると、2023年の専業主婦世帯数は、517万世帯。一方で共働き世帯は1278万世帯であり、共働き世帯が専業主婦世帯のおよそ2.5倍です。
 
以前は専業主婦世帯が多くの割合を占めていたものの、90年代半ばにその割合が逆転し、共働き世帯は年々増加傾向にあります。
 
共働き世帯が増加した理由は、世帯年収の減少や経済状況の変化のほか、女性の活躍の場が増えたことや「女性は家を守るべき」という価値観の変化などが考えられるでしょう。
 

専業主婦世帯と共働き世帯の世帯年収・支出額を比較

共働き世帯の増加理由のひとつと考えられる、世帯年収の減少。では、共働き世帯と専業主婦世帯の年収は、どの程度の開きがあるのでしょうか。また、世帯年収によって支出額に違いはあるのか、それぞれ比較してみましょう。
 

専業主婦世帯と共働き世帯の平均世帯年収

ここからは、専業主婦世帯と共働き世帯の世帯年収を確認してみましょう。表1は2023年の「家計調査 家計収支編」を参考に、夫婦のみ、子ども1人、子ども2人の場合の世帯年収を計算したものです。なお、世帯主が60歳未満の家庭です。
 
表1

世帯構成 ひと月当たりの実収入 年収
専業主婦世帯 夫婦のみ 55万671円 660万8052円
夫婦+子ども1人 56万6861円 680万2332円
夫婦+子ども2人 58万187円 696万2244円
夫婦共働き世帯 夫婦のみ 73万1501円 877万8012円
夫婦+子ども1人 72万5557円 870万6684円
夫婦+子ども2人 70万220円 840万2640円

※e-Stat 政府統計の総合窓口「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 表番号3-11」を基に筆者作成
 
すべてのパターンで、共働き夫婦の年収の方が100万円以上多い結果となりました。とくに、夫婦のみの世帯は、200万円以上の差が開いています。
 

専業主婦世帯と共働き世帯の平均支出額

同調査を基に、専業主婦世帯と共働き世帯のひと月当たりの平均支出額も確認してみましょう。結果を以下の表2にまとめました。
 
表2

世帯構成 ひと月当たりの実収入 年収
専業主婦世帯 夫婦のみ 41万4299円 13万6372円
夫婦+子ども1人 41万2596円 15万4265円
夫婦+子ども2人 41万5331円 16万4856円
夫婦共働き世帯 夫婦のみ 47万1669円 25万9832円
夫婦+子ども1人 49万3531円 23万2026円
夫婦+子ども2人 46万164円 24万56円

※ e-Stat 政府統計の総合窓口「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 表番号3-11」を基に筆者作成
 
共働き世帯の方が、専業主婦世帯よりも5万円~8万円ほど支出が多くなっています。ただし収入が多い分、実収入と実支出の差額を計算すると、共働き世帯の方が専業主婦世帯より10万円前後多く黒字になる結果です。
 

まとめ

現在、専業主婦世帯は、共働き世帯の半数以下となっています。世帯年収は、共働き世帯の方が100万円以上多くなっているため、貯蓄に回せる額にも開きがあります。
 
あくまで平均値であるため一概にはいえませんが、専業主婦世帯でも赤字になることはなく、一定額を貯蓄に回せている傾向はあるようです。しかし、将来的な不安があり貯蓄を殖やしたい場合は、事情が許せばパートやアルバイトなどを検討してもよいでしょう。
 

出典

独立行政法人労働政策研究・研修機構  図12 専業主婦世帯と共働き世帯
e-Stat 政府統計の総合窓口 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 表番号3-11
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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