友だちとの飲み会で「ボーナスが年に3回」と聞き驚きました。ボーナスは夏冬の2回の会社が一般的だと思っていたのですが、ボーナス3回も出る会社があるのでしょうか?
配信日: 2024.12.21
本記事では、なぜ3回目のボーナスが支給されるのか、その理由や仕組み、対象となる企業や業種について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ボーナスが年に3回支給される理由とは?
ボーナスが年に3回支給される場合、一般的に以下の理由で支給されます。通常の夏と冬のボーナスに加えて、業績が好調な場合や特定の成果に応じて追加支給されるといったケースもあり、必ずしもボーナスの額が増えるとはかぎらない点に注意が必要です。以下で、それぞれの理由について見ていきましょう。
1. 決算賞与(決算ボーナス)
決算時に会社の業績が好調で利益が出た場合、社員へ利益の一部を還元する形で支給されるボーナスです。特に、3月決算や9月決算の企業で多く見られます。決算賞与は業績が好調である場合に支給され、必ずしも毎年支給されるわけではありません。
2. 特別賞与(臨時ボーナス)
想定外の利益が出た場合や、プロジェクトの成功・大口契約の獲得など、会社の成果を評価して臨時に支給されるボーナスです。
3. 賞与を年3回に分けて支給
一部の企業では、通常の2回のボーナスに加えて決算賞与を含めた場合や、年間のボーナス総額を単に3回に分けて支給するケースもあります。例えば、東京23区の職員は年3回のボーナスが支給されています。
多くの自治体では、平成14年に規則が改正され年3回から2回になりましたが、東京23区では3回のままとなっています。ただし、公務員は年2回でも年3回でも年間のボーナス総支給額は変わりません。また、一般企業のなかには、会社の事業スケジュールにあわせて年3回支給としているケースも存在します。
3回目のボーナスが出やすい業種
ボーナスが年3回支給される会社は、比較的業績が安定しており、利益が出やすい業種に多い傾向があります。具体的には、以下の業種が挙げられます。
1. 製造業・自動車関連
業績が安定しやすく、期末の利益に応じて決算賞与が支給されることが多いです。大手自動車メーカーや部品メーカーなどが該当します。
2. 建設業・インフラ関連
大規模なプロジェクトの成功や受注があった場合、臨時ボーナスが出やすいです。施工管理の場合、工事成績評定が良好だったときに臨時ボーナスが支給されることもあります
3. 商社・金融業
好業績時の利益還元が盛んな業界で、特別賞与が支給されるケースがあります。特に大手商社や投資関連企業で見られます。
4. IT・ベンチャー企業
急成長中の企業では、プロジェクトの成功報酬や社員の成果に応じてボーナスが3回出ることもあります。
3回目のボーナスの注意点とは?
ボーナスが年3回支給されると聞くと魅力的ですが、いくつか注意点もあります。以下で、主な注意点について説明します。
1. 毎年必ず支給されるわけではない
決算賞与や特別賞与は、あくまで会社の業績が好調だった場合に支給されるものです。業績が振るわない年には、支給されないこともあります。
2. 支給額は変動する
3回目のボーナスは利益の一部を分配する形なので、夏や冬のボーナスより少額になることが多いでしょう。ただし、決算賞与などの場合は会社の業績に応じて変動するため、夏や冬のボーナスより多くもらえる可能性があります。一方、年間の総支給額が変わらない場合には、3回に分けた結果として各回の支給額が少なくなる可能性があります。
3. 成果主義が反映されることもある
プロジェクトの成功や社員個人の成果に応じて支給される場合もあり、全社員が一律に受け取れるとはかぎりません。特別賞与や臨時ボーナスでは、成果主義が反映されることが多いでしょう。
ボーナス3回は珍しくない! 仕組みを理解しよう
ボーナスが年に3回支給される会社は、決算賞与や特別賞与といった形で実在します。特に製造業や建設業、成長中のベンチャー企業などで見られる仕組みです。
ただし、業績に応じて支給の有無や金額が変わるため、必ずしも毎年支給されるとはかぎりません。決算賞与や特別賞与は業績が好調な場合に支給されるもので、業績が悪かった年には支給されない可能性もあります。
友人の会社がボーナス3回というのは、好業績を社員に還元している可能性がありますが、必ずしもそのかぎりではありません。年3回のボーナス制度は、会社の事業スケジュールや年間のボーナス総額を分割するためのものでもあることがあります。
ボーナスの仕組みを知ることで、働く企業や就職や転職で業種選びの参考にもなります。気になる方は、自分の勤め先のボーナス制度についても確認してみてはいかがでしょうか。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー