高校生の娘は「看護師」と「助産師」で進路を迷っています。それぞれ「年収」や「学費」がかなり変わりますか?

配信日: 2024.12.22

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高校生の娘は「看護師」と「助産師」で進路を迷っています。それぞれ「年収」や「学費」がかなり変わりますか?
看護職を目指す高校生の中には「看護師」と「助産師」のどちらを選ぶか迷う人もいるでしょう。どちらも国家資格に合格する必要がありますが、一度取得すると一生涯の資格となります。進路を決めるにあたって、それぞれの学費や就職してからどれくらいの年収が得られるのかも知りたいでしょう。
 
そこで今回は、看護師と助産師の概要を調べてみました。実際の年収や学費は就職先や進学する学校によって異なりますが、ひとつの目安として進路を選ぶ際の参考にしてください。
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看護師と助産師の平均年収を比較

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」および「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、看護師と助産師の概要や平均年収は以下の通りです。
 

看護師の概要と平均年収

看護師は「『診療の補助』と『療養上の世話』を通じて、病気やけがの治療を受ける人々や介護を必要とする人々、体や心の健康上の様々な問題を抱えながら生活する人々を支える」仕事です。
 
勤務先によって労働条件に違いはありますが、一般的に医療や介護の現場では24時間365日を通じたケアが求められていて、2~3のシフトからなるローテーション勤務が取られます。
 
看護師の平均年収は以下のように計算できます。
 

・きまって支給する現金給与額:35万2100円×12ヶ月
・年間賞与その他特別給与額:85万6500円
・平均年収:508万1700円

 

助産師の概要と平均年収

助産師の仕事は「出産の介助、妊産婦の相談、妊娠から産後までの母子の保健指導」を行うことで、「育児指導や不妊治療、思春期などの性の相談」にもかかわることがあります。
 
就職先としては病院・診療所・助産所が多く、病院勤務では看護職のように2~3交替制で勤務するのが一般的です。助産所の運営をしている場合は、出産があれば昼夜関係なく仕事をすることになります。
 
助産師の平均年収は以下の通りです。
 

・きまって支給する現金給与額:39万5800円×12ヶ月
・年間賞与その他特別給与額:91万9900円
・平均年収:566万9500円

 
同調査から、助産師のほうが看護師よりも平均年収では58万7800円多いことが分かります。
 

看護師と助産師になるための道のりや学費を比較

看護師と助産師になる方法や、学費の目安については以下の通りです。
 

看護師になるには

高校生で看護師を目指す場合、卒業後に看護大学・看護短期大学・看護師養成所(看護専門学校など)に進学し、4年または3年の専門教育を修めたのちに国家試験に合格する必要があります。
 
学費は進学する学校によって異なりますが、看護学科の目安として以下の2校を参考にできるでしょう。授業料・入学金や実習費など諸経費の合計は以下の通りです。
 

・A校(3年制):約205万3500円
・B校(4年制):約407万5000円

 

助産師になるには

助産師になるには、助産師国家試験に合格する必要があります。受験資格には看護師国家試験に合格していることが含まれるため、まずは看護師国家試験合格を目指して、高校卒業後、看護大学・看護短期大学・看護師養成所(看護専門学校など)に進学するのが一般的です。
 
看護系大学で助産師選択課程を選択していれば、看護師国家資格を取得後に助産師国家試験の受験資格を得られます。それ以外の場合は看護系大学院で2年間または看護大学専攻科・別科・看護短期大学専攻科・助産師養成所などのいずれかで1年間の専門教育を修めてから受験資格を得ます。
 
看護助産学校では1年間の助産学科もあり、それぞれの授業料やそのほかの必要経費は以下の通りです。
 

・A校:約134万5000円
・B校:約142万円

 
助産師になるためには、看護師国家資格を取得するために看護系大学へ進学する際の費用に加えて、助産学科の学費も発生することが分かりました。
 

看護師と助産師では助産師のほうが年収も学費も高い可能性がある! いずれにしても看護師国家資格の取得が必要

看護師と助産師の平均年収を比較したところ、それぞれ508万1700円と566万9500円で、助産師のほうが58万7800円多いことが分かりました。
 
看護師になるには、高校卒業後に看護大学・看護短期大学・看護師養成所(看護専門学校など)に進学し、看護師国家試験に合格する必要があります。3年制および4年制の授業料や諸経費を調べてみたところ約205万3500円~約407万5000円が目安です。
 
助産師は年収が高いですが、看護師国家試験に合格してから助産師国家資格を取得する必要があります。看護助産学校の助産学科に進学した場合、1年間の学費および必要経費は約134万5000円~約142万円が目安です。
 
将来の職業に迷っていたとしても、まずは看護師国家試験に合格する必要があります。資格取得後に助産師国家資格に挑戦することも踏まえて、自身に適した進学先を決めるとよいでしょう。
 

出典

政府統計の総合窓口(e-Stat) 厚生労働省 賃金構造基本統計調査/令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)
厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET) job tag 看護師
厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET) job tag 助産師
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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