「将来は看護師か薬剤師になりたい」という高校生の娘。親としては「できるだけ長く働きやすい仕事をしてほしい」と思いますが、どちらがおすすめでしょうか?
配信日: 2025.01.07
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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看護師の年収や仕事
総務省が公表している「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の年収は企業規模10人以上の場合は月収35万2100円、ボーナスを含めた年収は約508万円となっています。
ただし、これはあくまで平均であり、実際は勤務先の規模や環境、経験年数、役職の有無などによって大きく変わることも考えられます。たとえ同じ職場で年齢や経験年数があまり変わらない場合でも、夜勤があり残業が増えると収入も多くなることもあるでしょう。
看護師は、病院だけでなく保健室や介護施設、企業従業員の健康管理など活動場所が多岐にわたるので、年収や働き方もさまざまです。例えば、結婚して子どもがうまれると夜勤をするのが難しくなることもありますが、多様な働き方がかなう看護師は、その都度ライフステージに合った職場を見つけやすい職業ともいえそうです。
薬剤師の年収や仕事
製薬会社の研究職や厚生労働省所属の麻薬取締官など、看護師同様に業務内容や活躍場所がさまざまある薬剤師ですが、最もよく知られているのが病院や薬局で働くケースではないでしょうか。
薬局では医師が出した処方箋を確認して調剤を行いますが、処方箋の通り薬を出せばいいわけではなく、副作用の有無や内容、アレルギーとの関係などを患者に説明するのも重要な仕事です。かかりつけ医という言葉がありますが、それぞれの薬の飲み方やリスクを確認して、患者に寄り添った形で随時アドバイスを送る「かかりつけ薬剤師」も存在します。
前出の賃金構造基本統計調査によると、薬剤師の年収は企業規模10人以上の場合は月収41万7500円、ボーナスを含めた年収は約578万円となっています。これだけみると「看護師よりも年収が高い」といえますが、働き方や環境は人それぞれ異なるので、どちらが働きやすいのかについては一概には言えません。
どちらがおすすめ?
年収だけみると「薬剤師のほうが稼げる可能性が高い」といえるかもしれませんが、薬剤師になるには薬学部に入学して6年間の課程を修了後、薬剤師国家試験に合格しなければなりません。一方で看護師になるための進路コースも複数あり、看護大学や看護短期大学などを経て看護師国家資格に合格する必要があります。
高校を卒業してそれぞれの大学に進学する場合、薬剤師は看護師を目指す場合に比べて2~3年多く教育を受けなければなりません。進学先が国公立大学か私立大学かによって学費は異なるため、費用面については一概にはいえませんが、資格取得して実際に働き始めるまでに、薬剤師のほうが時間はかかります。
「年収」という将来性で考えると薬剤師に軍配が上がるかもしれませんが、あくまで判断材料の1つです。仕事内容も働き方もそれぞれ異なりますが、どちらがいいか迷ったら「看護業務と薬の調剤、どちらの側面で患者をサポートしたいのか」考えてみるのもおすすめです。
まとめ
本記事では、子どもから「将来は看護師か薬剤師になりたい」と言われたら、どちらをすすめたらいいのかを解説しました。看護師も薬剤師も人命を預かる部分においては非常に重要な仕事です。
年収も気になるところですが、仕事を通じて自分自身が何を重視したいのか考えてみてもいいかもしれません。
出典
総務省統計局 令和5年賃金構造基本統計調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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