娘が「アパレル」業界で働きたいそうですが、年収って高いのでしょうか?市場規模も気になります…

配信日: 2025.02.08 更新日: 2025.10.21
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娘が「アパレル」業界で働きたいそうですが、年収って高いのでしょうか?市場規模も気になります…
娘が「アパレル」業界で働きたいと言っている場合、年収が気になる親御さんもいるでしょう。
 
アパレル業界にはさまざまな職種があり、それぞれの仕事内容や年収は異なりますから、なおさら気になるのではないでしょうか。また業界全体の将来性を考えると、市場規模の推移も気になるでしょう。
 
そこで今回は、アパレル業界の主な職種をピックアップして、仕事内容や平均年収をご紹介します。アパレル業界の市場規模についても調べましたので、参考にしてください。
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アパレル業界の年収は?

アパレル業界とは、衣料品やファッションアクセサリーなどを製造・販売する業界のことです。仕事内容はデザインの企画・素材の調達・製造・流通・販売まで幅広く、それに伴ってさまざまな職種があります。
 
ここでは、アパレル業界の主な職種を3つピックアップして、仕事内容や平均年収をご紹介します。
 

ファッションデザイナー

厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、ファッションデザイナーは「時代の流行や変化を読み、人々の要望に応えられるような衣服をデザインする」仕事です。
 
特に資格や免許は必要ありませんが、美的センス・鋭い色彩感覚・優れた造形力を始め、情報収集力や時代を先取りするセンスを必要とします。服飾関係の専門学校を卒業してからアパレルメーカーに就職したり、ファッションデザイナーの助手などになったりするケースが一般的です。
 
総務省統計局の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、ファッションデザイナーは「デザイナー」に区分され、平均年収(きまって支給する現金給与額/年間賞与その他特別給与額)は以下の通りです。
 
・509万3100円(36万3800円/72万7500円)
 

パタンナー

パタンナーは「デザイナーが描いたイメージやデザイン画をもとに、服づくりの設計図である型紙(パターン)を作る」専門家です。
 
ファッションセンスはもちろんのこと、パターン設計技術や縫製加工技術を最大限に生かすための几帳面さや集中力を必要とします。アパレルメーカーなどに就職するにあたり、服飾関係の専門学校・大学・短大などでパターンの基礎を身に付けることが一般的です。
 
総務省統計局の同調査では、パタンナーは「画工、塗装・看板製作従事者」に区分され、平均年収は以下の通りです。
 
・461万9900円(33万2800円/62万6300円)
 

衣料品販売

衣料品販売は「洋服を中心とする服飾用品雑貨を販売する」仕事です。接客業であるため、来店客への適切な声掛けや気配りを始め、購買意欲を高めるような商品知識・センス・会話力が求められます。
 
ファッションへの興味があり、人と接することに抵抗がなければ、比較的就きやすい職種だといえるでしょう。総務省統計局の同調査では、衣料品販売は「販売店員」に区分され、平均年収は以下の通りです。
 
・360万9600円(26万7000円/40万5600円)
 

アパレル業界の市場規模

経済産業省が2023年に出した説明資料「国内の繊維産業の現状」によると、繊維産業は全製造業のうち5.5%の事業所数、2.7%の従業員数を占める産業となっています。
 
衣料品などの国内市場規模は2022年の時点で8兆7000億円で、市場規模の推移を見てみると、1991年の15兆3000億円をピークに減少傾向になり、2000年以降は横ばいの状況です。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、2019年の11兆円から8兆円台に減少し、2022年まで横ばいの状態が続いています。
 
アパレル業界の将来性については、少子高齢化や人口減少などの影響で、中長期的に見ると市場規模が緩やかに縮小していく見通しであるといわれています。
 
一方でアパレルEC(電子商取引)市場は右肩上がりのようです。経済産業省の「令和5年度 電子商取引に関する市場調査」によると、「衣類・服飾雑貨等」のEC市場規模は2兆2712億円で、前年と比較すると4.76%の増加、EC化率も22.88%です。
 
オンラインとオフラインの融合を指す「OMO(Online Merges with Offline)戦略」が加速していることも見受けられます。
 
例えばECサイト上の商品を店舗に取り寄せて、試着してから購入できるサービスや、専用アプリを利用したオンライン接客サービスなどが挙げられます。短期的に見ればまだまだ市場は伸びていくことも予想されますが、企業努力次第で成長と衰退の二極化に分かれる業界でもあるといえるでしょう。
 

アパレル業界の年収は職種によって異なる! 市場規模は中長期的に減少傾向にあるが短期的には伸びていく可能性あり

アパレル業界にはさまざまな職種があり、仕事内容や平均年収は異なります。例えばファッションデザイナーの平均年収は509万3100円であるのに対し、パタンナーは461万9900円、衣料品販売は360万9600円です。
 
アパレル業界の将来性については、衣料品などの国内市場規模を見てみると減少傾向にあり、今後も少子高齢化や人口減少の影響を受けて市場規模は緩やかに縮小していく見通しであるといわれています。
 
しかしEC市場は規模を増加させていることから、アパレル業界で活躍できる可能性は十分にあり、就職活動での企業選びは重要なポイントになるでしょう。
 

出典

厚生労働省 職業情報提供サイト(日本語O-NET)jobtag
ファッションデザイナー
パタンナー
衣料品販売

総務省統計局 政府統計の総合窓口(e-Stat)賃金構造基本統計調査/令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)

経済産業省 説明資料 国内の繊維産業の現状
経済産業省 商務情報政策局 情報経済化 令和5年度 電子商取引に関する市場調査報告書
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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