「トラック運転手」はどのような「一日」を過ごすの? 「年収」についても教えて!

配信日: 2025.03.04

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「トラック運転手」はどのような「一日」を過ごすの? 「年収」についても教えて!
トラックの運転手は、物流を支える重要な仕事です。トラック運転手はどのような1日を過ごすのでしょうか。今回は、具体的にトラック運転手の1日と年収事情についてみていきたいと思います。
FINANCIAL FIELD編集部

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トラック運転手の1日

トラック運転手の1日はどのように進むのか、気になる方もいるでしょう。ここでは、一般社団法人神奈川県トラック協会のホームページを参考に、トラック運転手の1日の流れを紹介します。トラック運転手の1日は表1の通りです。
 
表1

時間 スケジュール 内容
4:00 業務開始 アルコールチェック、点呼、車両点検などを実施
4:30 出発 エンジンを始動し、業務開始
5:00 荷積み作業 荷主のもとへ到着後、積み込む荷物を確認しながら作業開始
9:00 配送先へ到着・待機時間 配送先の混雑状況によっては、荷おろしの順番待ちが発生。待機時間を活用し、日報の記入や休憩、仮眠
11:00 荷おろし開始 指定された方法で荷物をおろす
12:00 昼食・休憩 次の業務に備え、しっかりと休息を取る
15:00 業務終了の準備 すべての配送を終え、帰社。トラックへ給油し、退勤前の点呼にて業務報告を行い、アルコールチェックを実施
15:30 退勤 業務を終え、帰宅

一般社団法人神奈川県トラック協会「1DAY DIARY トラックドライバーの1日に密着!」を基に筆者作成
 
トラック運転手の1日は早朝から始まるようです。昼食や休憩の時間が確保されているものの、全体的に見ると長時間の運転や作業が続くため、体力や集中力が求められる仕事であることが分かります。
 

トラック運転手の年収

公益財団法人全日本トラック協会が実施した2023年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態によると、令和5年5月から7月にかけてのトラック運送業の賃金実態は表2の通りです。
 
表2

職種 平均月収 年間賞与込みの月額
全職種 33万800円 37万2200円
男性運転者 34万5400円 38万円
女性運転者 29万2300円 31万7600円

※公益財団法人全日本トラック協会「2023 年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」トラック運送業の賃金実態を基に筆者作成
 
表に基づくと、各職種の推定年収は以下の通りです。

●全職種の平均年収:約446万6400円
●男性運転者の平均年収:約456万円
●女性運転者の平均年収:約381万1200円

 

トラック運転手の拘束時間

厚生労働省によると、年間の拘束時間は原則3300時間以内と定められていますが、特定の条件を満たす場合は3400時間以内までです。
 
1ヶ月あたりの拘束時間は原則284時間以内ですが、最大310時間以内まで延長できる月が年間で6ヶ月まで認められています。また、1日の休息期間については、継続11時間以上確保することが基本とされ、最低でも9時間を下回らないことが求められているようです。
 
ただし、宿泊を伴う長距離貨物運送では、週2回まで8時間以上の休息で可能なようです。さらに、休息時間が9時間未満となった場合には、その運行終了後に継続12時間以上の休息を確保する必要があるとされています。
 

トラック運転手の業務内容はアルコールチェックや車両点検、荷積み・荷おろし作業/業界全体の平均年収は450万円弱

トラック運転手は、物流を支える重要な職業であり、1日のスケジュールは早朝から始まるようです。業務内容には、アルコールチェックや車両点検、荷積み・荷おろし作業、長時間の運転などが含まれ、体力や集中力が求められます。
 
年収については、男性運転者の平均年収は約456万円、女性運転者は約381万円です。業界全体の平均年収は450万円弱とされており、比較的安定した収入を得られる可能性があります。
 
また労働時間に関しては、年間の拘束時間は原則3300時間以内、1ヶ月の上限は284時間(最大310時間まで延長可能)と定められているようです。休息時間の確保も義務付けられ、運転手の健康や安全が重視されるようになっています。
 
トラック運転手は長時間労働になりやすく、大変な職業というイメージがありますが、物流の要として社会に貢献できる点で大きなやりがいを得られる可能性がある職業だといえるでしょう。
 

出典

一般社団法人神奈川県トラック協会 1DAY DIARY トラックドライバーの1日に密着!
公益財団法人全日本トラック協会 2023 年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態(概要版抜粋)
厚生労働省 トラック運転者の改善基準告示
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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