母に「資格は将来役立つ」と言われ続け、商業高校に入学しました。“簿記”を持っていると役立つ職業は何ですか?
今回の事例のように、簿記の資格を取得したくて商業高校に進学する人もいるかもしれません。
本記事では、簿記の資格が役立つ職業を紹介するとともに、資格取得にかかる費用や、資格を取得するメリットについても詳しくまとめています。
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簿記の資格が役立つ職業
初めに、簿記の資格を生かせる職業にはどのようなものがあるか紹介します。
経理
簿記の資格を条件としている経理業務の求人が多いことからも、経理の仕事には簿記の資格を生かせるシーンがあると考えられます。
簿記は企業がおこなう取引や経営活動を帳簿に正確に記録し、整理・管理するための技能です。財務諸表を作成し、財務状態を分かりやすくする役割も担っています。経理の仕事では簿記を使ってお金の流れを記録したり管理したりするため、簿記の知識があるとスムーズに仕事を進められるでしょう。
会計事務所の職員
会計事務所ではクライアントの経理業務を代行しているため、働くにあたって簿記の知識が必要になることがあります。
特に、税金に関わる業務も多く発生するため、簿記の資格を持っていると、実務に役立つ場面が増えるでしょう。
会計コンサルタント
会計コンサルタントは、会計に関するさまざまなコンサルティングをおこないます。具体的には、財務報告の支援や会計システムの構築・導入、会計関連の法改正、規制への対応支援などがおもな仕事内容です。
これらの業務には会計の専門知識が不可欠なため、簿記の資格を取得しておくことは大きな強みになるでしょう。
簿記の資格取得にかかる費用
簿記の資格を取得するためにかかる費用は、人によって異なります。
まず、必ずかかる費用が受験料です。例えば「日商簿記検定試験」の受験料(2024年4月1日施行分から)は、以下のようになっています。
●1級:8800円(税込み)
●2級:5500円(税込み)
●3級:3300円(税込み)
試験に向けた勉強方法としては、市販のテキストや問題集を使って独学で勉強する人もいれば、講座を受講して資格取得を目指す人もいるでしょう。通信講座の費用については、以下のような例があるため参考にしてください。
●3級コース:一括払い 3万9000円(税込み)/分割払い 月々3300円(税込み)×12回
●2級コース:一括払い 4万9000円(税込み)/分割払い 月々3800円(税込み)×13回
●3級コース:2万2000円(税込み)
●3級コースWeb版:1万8700円(税込み)
●2級コース:2万8600円(税込み)
●3級・2級一貫コース:4万7300円(税込み)
また、「教育訓練給付制度」を利用すれば、厚生労働大臣の指定を受けた講座を受講することで、受講費用の20%(上限10万円)が給付されることがあります。日商簿記の講座も対象になることがあるため、受講を検討する際は、自身が条件を満たしているかどうかも含めて事前にチェックしてみるとよいでしょう。
簿記の資格を持っていると経理や会計事務・会計コンサルなどの仕事に役立つ
「簿記の資格は将来役立つ」といわれることもあるようですが、実際に経理や会計事務・会計コンサルタントなどとして働く際に、簿記の知識があると業務をスムーズに進められる場面が多くあります。
そして、簿記の資格を取得するためには、受験料のほかに、市販のテキスト代や通信講座など、勉強方法によってさまざまな費用がかかる場合があります。
資格取得に向けた講座の中には、「教育訓練給付制度」の対象になるものもあるため、受講を検討する際には、条件をチェックしておくとよいでしょう。
出典
日本商工会議所 2024年度からの「商工会議所検定試験」の受験料に関するお知らせ
厚生労働省 人材開発 教育訓練給付制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
