中小企業勤務で、冬ボーナスは「50万円」! 過去最高金額でしたが、「大企業」はもっと多いのでしょうか? 企業規模別の“平均支給額”はどのくらい?
本記事では、2024年冬のボーナスの実態について、中小企業と大企業の違いも踏まえながら解説します。
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2024年冬のボーナスは平均でどれくらい?
株式会社DONUTSが提供するバックオフィス支援クラウドERPシステム「ジョブカン」が、データを抽出しまとめた冬季賞与・冬のボーナスに関する実態調査によると、2024年の冬季ボーナスの平均支給額は50万2656円でした。
この金額は、2022年の41万7000円や2023年の43万円よりも1割以上高い水準です。
企業規模別、年齢別のボーナス平均額
全体の平均支給額は50万2656円ですが、次に企業規模別、年齢別でみていきましょう。
まず、企業規模ごとの平均支給額は次のとおりです。
・1~29人:47万6994円
・30~99人:46万7316円
・100~299人:49万3538円
・300~499人:41万4694円
・500人以上:59万8914円
「500人以上」規模の企業の冬季ボーナス平均支給額が一番高く、「300~499人」規模の企業の支給額が一番低い結果となりました。
続いて年齢別ですが、年齢が上がるほど平均的な支給水準は高くなり、最大値になるのは50~54歳で67万1430円でした。その後は55~59歳では若干下がり、多くの人が定年を迎える65歳以降になると30万円台以下まで減少していきます。
企業規模によって年収水準はどれくらい違う?
2024年冬のボーナスの平均額は、500人以上の企業がそれ以下の人数の企業よりも10万円以上高い結果となりました。
それでは、ボーナスだけでなく、年収ベースで見た際には企業規模によってどうなっているのでしょうか? 国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者における事業所規模別の平均年収は次のとおりです。
・1~4人:344万3000円
・5~9人:415万9000円
・10人以上:420万9000円
・30人以上:424万5000円
・100人以上:446万5000円
・500人以上:494万2000円
・1000人以上:526万7000円
・5000人以上:520万8000円
このように、基本的には会社員の年収は勤務する事業所の規模が大きくなるほど高くなる傾向にあると言えるでしょう。
大企業の年収水準が高い理由
大企業の年収水準が高い理由はいくつか考えられます。代表的なものを見ていきましょう。
労働生産性が高い
中小企業庁によると、企業規模が大きいほうが、従業員一人あたりの付加価値額(労働生産性)が高い傾向にあるとされます。
労働生産性が高いとは、少ない労力で高い利益を得られることを意味し、その結果より多くの利益を従業員に還元することが可能です。
労働生産性が高い大企業では利益体質も盤石となり、従業員への還元、つまり高い給与水準にもつながりやすいでしょう。
ブランド力で売上が大きい
大企業は、中小企業と比べると大きな予算や高いブランド力を生かした事業戦略を立案でき、規模の力で大きな売上を得られることが少なくありません。
売上が大きい分、従業員への報酬にも多く還元できます。
労働組合や労働交渉力が高い
大企業では労働組合が存在し、給与や待遇について労働組合と会社が定期的に賃金交渉をおこなうことが一般的です。
労働組合は、従業員のがんばりを成果に結びつけるよう交渉を行いますので、がんばって利益を出せれば、その分ボーナスや月給へ反映されやすいでしょう。
まとめ
「50万円」というボーナス額は、中小企業では平均を上回る結果であり、非常にうれしい話でしょう。一方、大企業ではさらに高額なボーナスが支給される傾向があります。
とはいえ、ボーナスは個人の業績などで変動する場合もあり、大企業だから必ず多いということもないでしょう。大切なのはそのボーナスをどう活用するかです。個人の目標やライフスタイルに合わせて、有意義な使い道を見つけましょう。
出典
株式会社DONUTS 2024年 冬季賞与平均支給額
国税庁 令和5年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
