ゴールデンウィークに家族4人で「ヨーロッパ旅行」に行くというママ友。我が家にそんな余裕はないのですが、やはり「裕福な家庭」なのでしょうか?
例えば、家族4人でヨーロッパ旅行に行く場合、いくらくらいの予算が必要なのでしょうか。本記事では、海外旅行に無理なく行ける年収を解説します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
目次
3泊4日のパリ旅行の場合は一人あたり「30万円以上」の予算が必要
株式会社JTBの試算によると、3泊4日の短期間でパリに行く場合、一人30万円以上の予算が必要だそうです。旅行費用の内訳を見てみると、表1のような費用が必要となります。
表1
| 項目 | 予算 |
|---|---|
| 航空券代 | 20万円~ |
| 宿泊費 | 6万円~ |
| 現地交通費 | 5000円~ |
| 食費 | 2万円~ |
| 現地観光費 | 1万5000円~ |
| レンタルWiFi | 5000円~ |
| 合計 | 30万5000円~ |
出典:株式会社JTB「フランスの旅行費用っていくらかかる? 1週間の予算も解説」を基に筆者作成
※上記は2024年7月時点の価格です。
一方、「せっかくの海外旅行なのでゆっくり楽しみたい」という方もいるかもしれません。例えば、パリ旅行の期間を1週間に延ばした場合、一人40万円以上の旅費がかかる可能性があるそうです。さらに、ホテルやレストランのランクによっても必要な費用は変動するため、パリ旅行の費用は30万円~40万円程度が一つの目安となります。
4人世帯の消費支出は月額平均「32万5499円」
総務省統計局の「家計調査(家計収支編)調査結果 2024年(令和6年)平均」によると、4人世帯(有業者1人)の消費支出は、年齢階級別に見ると表2のようになっています。
表2
| 年齢階級 | 消費支出 |
|---|---|
| ~34歳 | 24万2603円 |
| 35~39歳 | 27万7869円 |
| 40~44歳 | 32万5745円 |
| 45~49歳 | 36万9891円 |
| 50~54歳 | 38万1424円 |
| 55~59歳 | 43万2198円 |
| 60~64歳 | 34万2237円 |
| 平均 | 32万5499円 |
出典:総務省統計局「家計調査(家計収支編)調査結果 2024年(令和6年)平均」を基に筆者作成
有業者1人の4人世帯の場合、月額平均32万5499円の生活費がかかることが分かりました。従って、家族4人が生活していくには、最低でも400万円ほどの年収が必要です。
さらに、学生の子どもがいる場合は、表3のような教育費も必要となります。
表3
| 学校種別 | 学習費総額 | |
|---|---|---|
| 公立 | 私立 | |
| 幼稚園 | 18万4646円 | 34万7338円 |
| 小学校 | 33万6265円 | 182万8112円 |
| 中学校 | 54万2475円 | 156万359円 |
| 高等学校(全日制) | 59万7752円 | 103万283円 |
出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」を基に筆者作成
例えば、公立小学校と公立中学校に通う子どもが2人いる場合、生活費の他に1年間で90万円ほどの教育費が必要です。
家族4人でパリ旅行に行くには最低でも「600万円以上」の年収が必要
表2と表3の結果より、家族4人で生活をしていくためには、生活費と教育費を合わせて490万円ほどの年収が必要になることもあるようです。子どもが学費の高い私立に進学した場合は、さらに家計の負担は大きくなるでしょう。
一方、パリ旅行の費用は一人あたり30万円以上ですので、家族4人だと120万円以上の旅費が必要です。従って、家計を維持するために必要な490万円に旅費を合算すると、最低でも600万円ほどの年収が必要ということになるでしょう。
国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」によると給与所得者の平均給与は460万円なので、家族4人でヨーロッパ旅行に行ける方は比較的裕福な家庭といえるかもしれません。
まとめ
今回は海外旅行と年収の関係について解説しました。例えば、パリ旅行に行く場合、家族4人で合計120万円以上の旅費が必要です。円安や物価高で家計の負担も重い昨今、海外旅行を目標に旅行積立などのサービスを利用するのも一つの選択かもしれません。
出典
国税庁 令和5年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-(14ページ)
株式会社JTB フランスの旅行費用っていくらかかる? 1週間の予算も開設
総務省統計局 e-Stat 政府統計の総合窓口 家計調査(家計収支編)調査結果 2024年(令和6年)平均 二人以上の世帯 表番号3-8
文部科学省 令和5年度子供の学習費調査の結果を公表します
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
